「あなたが捨てたいのは知性ではなく、知性のもたらすものではないですか?」
「知性のもたらすものだと?何の事だ!回りくどい言い方は止めてはっきり言うがいい!」
エレンは一言短くはっきりと言った。
「孤独です」
人になる呪いをかけられた最後のドラゴン、キャスパー・ランプトンと好奇心旺盛なタブロイド紙の記者コリンが繰り広げるロンドンミステリーの第三弾。今回はアシュトン・テラスの住人であるエレンの弟コーディを、キャスパーが誘拐した……?というシリーズ最終巻です。
幸せいっぱいな最後でとてもよかった。
前作のラストがアレだったのでどうなるかと思いましたが、コーディの境遇を知ったキャスが暴走気味に動き、そんな彼を追いかけるアシュトン・テラスの住人たちという展開でしたが、そこから浮かび上がってくるキャスの心情が、とても寂しく、とても人間らしく思えて、ああそうか、このお話は、キャスが自分を取り戻すお話しだったんだなと思いました。
ただ、ちょっと展開がはやく、あっさり気味だったのは物足りなく思ったりもする。サスペンスドラマな展開から、検挙率ナンバーワンの人の活躍とか、キャスが解き放たれていくところはとても良かったけど、なんか、もうちょっと、こう、欲しかったな。いや、単に終わるのが寂しいからそう思ったのかも知れませんが。
ともあれ最後に行われた結婚式模様はとても良かった。ケヴィンの生まれ変わりについては……たぶん、ね!
竜の夢見る街で (3) (完) (新書館ウィングス文庫) (新書館ウィングス文庫 154)
縞田 理理
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