——剛くん、結婚して。
サダコのような黒ずくめの女・サキに突然結婚を迫られた剛。面白がるバブーのせいで彼女とデートする羽目になる剛だが、そのサキに何故かバブーがプロポーズ!? ——「花嫁グレイ篇」とバブーの成人試験の合否をかけた、剛vsバブーの日本全国鬼ごっこを描いた「王様ゲーム篇」+書き下ろしを収録。
最強のトラブルメーカーお坊ちゃま、バーソロミュー(通称バブー)と、現役男子高校生にして時給五千円の雇われ乳母、剛が繰り広げる荒唐無稽コメディ第二弾、さらにパワーアップして登場!!
ああ、もう笑わせていただきましたよ。奇行を繰り返すバブーと、それを冷静に怒りながら収めていく剛のやり取りは、どこをどう読んでも面白いですが、「花嫁グレイ篇」では、さらに奇行を見せてくれるサダコ……―じゃなかったサキ、なんだけど、全員がずっとサダコと読んでたなあ、― が、やってきてくれたので、もう怒涛の急展開の連続です。
はじめは剛を頼ってきたのに、突如登場したバブーの母親に気に入られて(この母親がたった数ページしか登場しなかったのに強烈な印象を残してくれました)、気づけばバブーと結婚?なんて方向に話が飛んでいくから、相変わらずの突拍子のなさが面白かった。
あ、結婚話については仕方ないかなーと思いますが、今回の出来事を通じて、ちょっとでもバブーが成長してくれ……たんじゃないかなーと思わなくもない。
一編目に輪をかけて、やってくれたのが「王様ゲーム篇」ですね。成人までの間に、周囲の人から出される課題をこなすという伝統行事があるリスターニャで、突如やってきた王様が、バブーの手助けをしないよう剛を拉致して、日本全国を縦断する鬼ごっこが始まるんですから、いやはや楽しい。
本来は王様が逃げる役回りをするはずなのに、相手の心理を読み、ブラフを仕込みと、バブーから逃れるために、がんばってしまう剛のお人よしっぷりが好きですね。
それにしても陛下、いい性格してるなあ。
逃亡劇を繰り広げていくうちに、ファーストネームで呼び合うようになっていくところとか、すっごくよくて、このまま、このふたりの物語になっちゃえばいいのに……と思ったら、見事にだまされた。まあ、それもまたよしか。
いやあ、面白かった。笑いあふれるお話に引き込まれました。
最後の花見話は、短いながらも温かい気持ちにさせてくれるお話で、こういうのもあるんだなあと思うと、嬉しくなっちゃいますね。続きもぜひ期待です。
パートタイム・ナニー 2 (2) (新書館ウィングス文庫 127)
嬉野 君
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