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[前田栄] 死が二人を分かつまで(3)

「おまえならエリオット様を倒せるような気がしてきたぞ」
「……そんなわけないでしょ」
「いや。おまえ、なんか無敵な気がする。特に性格が」

吸血鬼の存在を感知できるミカエラと、ヴァンパイア・ハンターのJ.C.が吸血鬼退治に挑むシリーズの第三弾。今回は、ミカエラを巫女として守護しようとするタロットが現れ、その一枚である「杯のクイーン」と呼ばれる隻眼のクイーンがカールを眠らせていて……というお話です。

やはり言わずにいられない。ミカエラ最強だよ、と。
せっぱ詰まってるようなときでも、どこかゆったりとした雰囲気をかもし出してくれる不思議空間がとても心地よくて、どうしてくれよう。思わず頬が緩むシーンがたくさんあって、楽しかった。ウォルフ、たぶん、君の思いが届くことはないと思うけど……、がんばれ。

「杯のクイーン」の話は、漫画のクリムゾンクロスにも載ってたんですが、考えてみたら彼女は激情の持ち主ですよね。愛しさのあまり渡したモノの大きさを考えれば……ね。魂だけになったからこそ、思いの強さが狂気と呼ばれるほどになってしまったのかもしれない。そう思うと切なくもある。

ただ、彼女の暴走がエリオットを呼び、さらなる窮地を招くんだから、運命とはかくもむごいものなのかと思ってしまう。さらに、J.C.へ仕打ちは……。

今までの自分の目的を打ち砕かれるような気がしてやるせなかった。とがりすぎたからこそ、折れるときは脆くなってしまいますよね。ミカエラの支えで何とかもってますが、エリオットと遭遇したらどうなるんだろう。いや、それよりも「あの御方」との対面が先か。
これからいったいどうなるのかわかりませんが、それでもミカエラなら何とかしてくれると、そう信じてます。

死が二人を分かつまで〈3〉 (新書館ウィングス文庫) - 前田 栄

死が二人を分かつまで〈3〉 (新書館ウィングス文庫)
前田 栄

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