日本初の多目的長期滞在型宇宙ステーション白鳳。一般庶民には高嶺の花のその場所へ凌が行けたのは、従妹の舞衣に騙されたからだ。
とはいえ、興味ある宇宙ステーションに滞在できることを喜んでいた凌だが、そこでひとつの事件に遭遇してしまった。
まさか、無重力状態の宇宙ステーションで、墜落死したかのような死体を発見してしまうとは……
舞衣に振り回される凌の姿がとても面白い。ニヤニヤと、そしてワクワクさせられる導入でした。宇宙への旅って憧れます。
白鳳へ行ったあとの描写も面白かったんですが、一気に引き込まれたのは、ミステリィ要素が出てきたからです。
飛び降り自殺のような死体が、無重力状態の宇宙ステーションで発見される
現実世界であれば不謹慎と思われるかもしれませんが、こんな魅力的な謎を提示されたら引き込まれないはずがない。夢中で読んでしまいました。
キャラ配置的に「笑わない数学者」を連想してしまったので、そこのところでちょっとノレなかったというか、ノリが違ったという感じでしたが、ストーリィ展開は意外にも(といったら失礼ですが)、きっちりミステリィでした。
魅力的な謎に、納得のいく解説ににんまり。
いやあ、面白かった。三雲岳斗がこういった作品まで書いているとは思わなかった。
これは他の作品も注目していく必要がありますね。追いかけねば。
第1回日本SF新人賞受賞作です。
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