クリストファーとナタリアの行方がわからなくなった。捜索を始める O9の前に現れたのは、またもやカトル・カールのメンバーだった。相手は拷問を手とする輩。時間が経てば経つほど、クリストファーたちに死が近づく。
焦るボイルドたちだが、カトル・カールは、まるで O9 のセキュリティの仕様を知っているかのように、O9メンバーの弱点を突いてきて……
暗黒と失墜の完結編。
「SHOOT」から始まる悲劇の連続に息を呑む余裕すらないです。わかっていても辛かった。
信頼から始まる裏切りが、めぐりめぐって自分に降りかかってくるなんて、誰が予想できたでしょう。しかもそのことすら一部に過ぎなかったんですから。ピースがひとつはまっていくにつれて、ボイルドの虚無が大きくなっていく展開に心が痛くなります。
周到に仕掛けられた罠に気づいたとき、ボイルドは O9を失うことを恐れたと思いますが、最後の一人を失ったとき、ボイルドが恐れたのは、ウフコックを失うことだったんでしょうね。
ウフコックを守るための最後の決断は、決して責められないし、間違ってるとも言えないと思いました。あの決断があったからこそ、ウフコックは最良のパートナーに出会えたのですから。
ボイルドの行動は優しさから出ているだけに、決別せざるを得ない状況がとても切ないです。
すべてを失っても、事態を収拾させるために立ち向かう姿はまさに戦士でしたが、一番印象に残ったのは、その状態で緑の目と出会ったときのことです。ほんの数行でしたが、いったいどういう感情を持ったのか、多くのことを想像させられるシーンに、涙が止まりませんでした。
エピローグを読み終わったときの虚脱感といったらないですね。これほど全身全霊をかけて本を読んだのは久しぶりです。ほんと面白かった。大満足。文句なしでお勧めできる傑作です。
今「マルドゥック・スクランブル」を読むと、あのころとはまた違った視点で、ボイルドとウフコックを見ることができるんだろうなあ。何だか、読みたくなってきますね。きっと、そんな人も多いのでは?
マルドゥック・ヴェロシティ 3
冲方 丁
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冲方丁
P.S. サインもらっちゃいました

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- マルドゥック・ヴェロシティ3 冲方丁 from きつねの本読み 2006-11-29 (水) 21:38
- ギャングの世代間抗争に端を発した拷問殺人の背後には、闇の軍属カトル・カールの存在
Comment:2
- きつね 2006-11-29 (水) 21:47
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deltazuluさん、こんばんは。
マルドゥック・ヴェロシティ3、やっと読み終わりました。
最後の方は本当に悲しくって、ボイルドを拒絶した
ウフコックをちょっと憎憎しく思ったりしました。
私ももう少ししたらですが、スクランブルの方を読もうと思います。
冲中さんのサイン、とっても羨ましいです!
- deltazulu 2006-11-29 (水) 22:16
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きつねさん、こんばんは。
最後はホント胸が痛くなりますよね。ウフコックの気持ちもわからなくないだけに、どこかでなんとかならなかったものかと考えてしまいます。ぼくはちょうど本日、スクランブルを読み終えました。ボイルド視点が格別なので、ぜひぜひ。
>サイン、とっても羨ましいです!
うふふ。大切にしますよ。







