ラダーマンの店で飲んでいたとき、声をかけてきた女をみて、リリィが複雑な表情をした。ヴィーと名乗る女は、リリィのドラゴンキラーとしての師匠だというのだ!
思わず警戒する中、皇女アルマの奪還とリリィを拘束するために、ドラゴンキラーが四人も派遣されてきたという情報を知らせてくれたヴィーは、逃げろと忠告をしてきたが……
殺伐とした町で便利屋を営むココの元に、皇女アルマと、ドラゴンキラーの護衛リリィが転がり込んできて、というシリーズの第三弾にして、シリーズひとまず完結編です。
誰しもが手に入れたいドラゴンキラーをふたりも抱えてるのに、いっそ手放したいと思う極貧状態に陥ってる便利屋事務所の経営状態には、苦笑してしまうものがありましたが、ポンポン飛び交う会話のテンポは相変わらずでした。いやあ、面白い。
そんな中、皇女の奪還と重罪人リリィを拘束するために、ドラゴンキラーが四人も派遣されてきて、という展開になるんですが、よりによって、リリィの師匠や、その師匠よりも強いと言われるドラゴンキラーまでがやってくるんですから、どうなることやらとドキドキの連続でした。
まさかのアロマ奪取から、選択肢をひとつ奪われたココたちでしたが、ここで逃げ出さないあたりが「らしい」ですよね。利用できるものはなんでも利用する「小悪党」でありながら、身内としたものは守り抜こうとするココの姿勢は、いつもながら惹かれます。
ただ、事務所の解散を示唆するなど、身内との別れを思わせる言動が幾度となく見えたのは、大切なものが側にいることで、逆に束縛みたいなものを感じてしまったからなのかな。
こういう世界で生きてきたからこその発想には、ちょっと寂しいものがありましたが、でも、やっぱり大切な人だったんだなというのが、少しずつ見えてくるあたりは、ほんとよかった。つい先日までの仲間であっても銃を向けることができるココが、生き残るためであってもリリィに手を下せなかったところに、彼女を取り戻すために継げた言葉に、殺伐としたココの心の中で生まれた深い思いを感じました。
いやあ、面白かった。今回も愉快痛快なお話でした。なるほど「売ります」になるわけだと、にやりとする終わり方に満足です。
これでひとまず完結とのことですが、お話としてはまだまだ続けられると思うので、いつか再開してくれることを期待したいですね。次に始まるという魔法使いのシリーズも期待してます!
三冊まとめてオススメ。
ドラゴンキラー売ります
海原 育人
それにしても、アルマ……恐ろしい子……。ひょっとして彼女が成長したら、この町を牛耳ってしまうのでは……と思わせるものがあったりして、あまりの微笑ましさにニヤリ。
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- ドラゴンキラー3作目にして一応の完結巻。 やべー面白かった。もっと続いてほしい気もあるけれど、こうやって一区切りになってくれてよかったかも。へんにだらだ...
Comment:1
- ジャラル 2007-12-19 (水) 11:34
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あっという間の全三巻完結で、本当は3ヶ月連続刊行だったとのこと・・・昔の吉岡平先生を彷彿させますね。やはりドラゴンキラーの敵はドラゴンキラーだと、部隊を差し向けたのはアルマのお爺さん。策士でしたが、アルマ母の深謀深慮に敗北したことを認めるあたりは渋かったですね。
作者は量産型作家みたいですし、新シリーズがガンガン読めるのを期待しましょう。





