「つうか、何やるときでも本気度はMAXなんだよなぁあの人たちは」
敵に回すと質が悪い、そんな評判のある成南電気工科大学の機械制御研究部、略して機研の部員たちが引きおこす数々の騒動を描いた物語です。
超楽しかった!あー、もう、なんで大学時代にこういうことやらなかったんだろうと思ったりする僕がいる。
新入部員の勧誘、いかつい副部長のラブレター事件、元手を三倍にする学祭、県のショボイロボット相撲大会への参加などなど、機械制御研究部とかいいながら、機械が出てくることはほとんどなく、部長である上野の思いつきや暴君っぷりに、下級生たちが振り回されて、「全力で遊ぶ」姿は、見てて楽しいったらないです。
時にハメを外しすぎてしまうときもあるんだけど、凝りだすと本格的に頑張ってしまう男の子たちの夢中になる姿は、羨ましく思うところがありますね。いやまあ、実際に自分の身に降りかかったら、どう思うかわからないけど。
どの話も面白かったけど、やっぱり一番は、学祭の話だなあ。毎年模擬店でラーメン屋をやるという伝統を持ってる機研が、三十万の元手を三倍にするという無茶を実行するために、ラーメン作りから始まり、客をスムーズに入替させたり、出前をしたり、いろんなこと考えて、毎日ぶっ倒れるまで動き続ける姿がすごかった。まさに戦場と言ってもいい。こういう無茶は、学生だからできることだよなあ。
そんな無茶を先輩に言われて頑張っちゃうあたりに、先輩後輩の信頼関係が見えて、にやりとする。そうなんだよ、普段暴君で、爆弾魔と呼ばれる上野だけど(火薬大好き)、さりげなく気を使ったりするから、慕われるんだよなあ。
各話の終りには、この学生時代を回想してる旦那さんとそれを聞いて笑う奥さんの模様が描かれて、最後の話では奥さんにせがまれて、OBとして大学を訪れるんですが……黒板で涙した。もう、こいつら大好きだ!
青春ってほんといいですね。
キケン
有川 浩
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