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[恩田陸] 夜のピクニック

八十キロの道のりを一昼夜かけて歩く「歩行祭」の間に、貴子は親友にも隠している秘密についての小さな賭けをすることにした。
賭けに勝てるかどうかわからないが、転校した親友のひとりが悩みが解決するようおまじないを掛けてくれたという。いったい何をしたのかと迷う中、高校生活最後のイベントが始まり……

歩きながら友人たちと悩みや想いを打ち明けあっているという、ただそれだけの話なのに引き込まれてしまう。単行本のときにも読んでいるんですが、何度読んでも面白いです。

登場人物たちそれぞれの悩みについても、興味を引かれるところではあるんですが、やはり集団で行動するところが一番読み応えがあります。普段とは違うシチュエーションで友人たちと一緒にいる高揚感みたいなものもあって、言わば修学旅行の夜みたいなものですね。他愛もない話なのに、妙に盛り上がる。
ちょっと照れくさかったり、隠したいことでも、夜という雰囲気の中だと不思議と語り合えることがある。そのあたりの雰囲気がとても伝わってきました。

かつて経験したこと、かつて経験したことに近いこと、かつて経験したかったこと。ありふれた事かもしれないけれど、学生時代にしか経験しえないことなので、ノスタルジーに浸ってしまうんですよね。なんて素敵な青春物語なんでしょう。

いつの間にか自分も参加している気分になり、歩行祭の終わりが見えてくることがとても寂しくなります。読み終わりたくないと思う気持ちが強くなってきます。
この作品の魅力をうまく伝えることができているかわかりませんが、ちょっとでも興味がわいたら、ぜひ手にとって見てください。気持ちのいい読後感を味あわせてくれる名作です。
第二回本屋大賞受賞作。

夜のピクニック - 恩田 陸

夜のピクニック
恩田 陸

新潮社(文庫)
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恩田陸

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Comment:2

きつね 2006-09-27 (水) 23:36

deltazuluさん、こんにちは。
TBさせて頂きました。
きつねも文庫版発売にあたり再読だったのですが、
読了後はノスタルジーな世界へようこそ!という感じでした。
何度読んでも面白いですよね。
映画はどうなんだろうと気になってます。

deltazulu 2006-09-28 (木) 08:56

きつねさん、こんにちは。ご訪問ありがとうございます。
ほんといい作品ですよね。これからも何度も読み直すことになると思います。

この雰囲気が出せるとしたら、映画もとても良いものになると思いますが、どうなんでしょう。ちょっとドキドキしますね。

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