「碧天に、もっともっと好きになってもらいたい。だからわたくしはこれから、照れずに、自分の気持ちをありのままぶつけていくぞ!」
「今以上に素直になられても困るし、今以上に好きになったら、俺の心臓がもたん」
「何を言う。わたくしの心臓のほうが、いつもばくばくで可哀想なことになっておるぞ」
お芝居が大好きな姫・香琴が、立派な姫になるため、許嫁の碧天と共に世直しの旅に出るラブコメディ第五弾。今回は、長旅の疲れから体調を崩した香琴を休ませるため、近くの街へ留まったらそこは義賊が出るという噂が……というお話です。
ああもう香琴やばいぐらい可愛い!体が弱ると不安になり、ちょっぴり甘えちゃったりする姿が破壊力満点です。ただでさえ、心配してる碧天が、いつになく甘えん坊な香琴に……ニヤニヤが止まりません。体調不良は辛いけれど、そんなときのみんなの優しさが見えるところは、ああやっぱり愛されてるなって思えて、とても良かった。
具合が悪くとも世直しをと考える香琴のおかげで、おろおろ心配ばかりして看病するのに役立たない碧天は、調査にかり出されていましたが、香琴の天然さは、あらゆる人を巻き込んでしまうから楽しいです。なんせ彼女のことを監視してた男が、つい姿を現してしまうんですから。銀吟の暗躍もあったけれど、間諜たる草飛がいつの間にか香琴のために働いちゃう展開が楽しくて楽しくて仕方なかったです。
次からは何と間諜たる草飛も一行に加わるみたいですが、彼の勘違いを利用して暗躍しようとする央良と銀吟が、何をしでかすのか楽しみでなりません。
それにしても世直しシーンで登場した香琴たちの従兄が、格好いい人だと思ったのに……うん、まあ、なんだな。
花姫恋芝居〜誤解しあうも互いの縁〜 (小学館ルルル文庫 う 1-10)
宇津田 晴
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