「差し伸べられた手を握ることは、人をあてにすることじゃないよ。信じることだと思う。花洗う雨のみんなは、信頼できる人たちだし、私もきみにとって、そうでありたいと願っている」
王室御用達の称号を得た紅茶屋「花洗う雨」のオーナーであり調香師のご令嬢ヴィクトリアの恋と紅茶の物語の第三弾。今回は、リニューアルオープンに向けて忙しく過ごす中、クラウスからプロポーズされたヴィクトリアは身を引く決意をしたが……というシリーズ最終巻です。
いい雰囲気になったり、それなりにあからさまなアプローチをしても気づいてもらえないクラウスが可哀想だなとニヤニヤしてたら、するっとプロポーズするから、おお!っとなった。どう考えても惚れているのに、身分の違いから身を引く彼女は、たぶん、いろいろな意味で怖かったんだろうなあ。
リニューアルオープン前のときもそうでしたが、やることがたくさんあって焦っているのに、他の人を頼ろうとせずに一人で抱えてしまうのは、彼女の悪いところで、プロポーズについても、まずは気持ちを確かめ合えばいいのに、ひとりで結論を下して先走って……涙するから、まったくもう。
それでも、クラウスが行方不明になり、その鍵を握るのが、町で噂の呼吸困難事件だと気づいてからは、もう汚名返上というか、何かとネガティブになってたヴィクトリアが、暴走よろしく突っ走るんだから、恋する乙女は強すぎる。周囲の人はハラハラどきどきでしたでしょうけどね。
何はともあれ、お約束な感じの告白があったりしながら、最後にヴィクトリアの花嫁姿を見られて良かったです。
悪役令嬢ヴィクトリア〜花咲く庭で〜 (小学館ルルル文庫 す 1-3)
菅原 りであ
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