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[霜島ケイ] 封殺鬼 鵺子ドリ鳴イタ 3

「そろそろ反撃に出るんかい?」
「反撃などとは生ぬるい」
そういった桐子の声は、君が悪いほど静かなものだった。
「無視されるのが嫌だというのなら、望みを叶えてやるまでだ。この国の闇と呼ばれるものに手を出したこと、神島を、この私を相手に選んだことを、骨の髄まで後悔させてやる」

十歳にして神島家を継いだ神島桐子が、使役鬼と共に、帝都にはびこる「人喰い」事件に関わっていくお話の第三弾。今回は、ついに神島桐子たちの反撃が始まるお話です。

いやあ、面白かった!
家人との距離に戸惑いを覚えていた桐子もいいけど、やっぱり強気な桐子はいいなあ。彼女の過去を思うと、家を背負い人を背負うということに、どれほどの迷いがあったかは想像に難くないですが、それでも守ると決意した彼女に、背筋がスッと伸びる思いです。一度決めたからには、突き進む彼女のまっすぐさが、とても素敵でした。

そんな素敵な桐子を相手に、おどける志郎は、ほんとすごいよ。いや、もちろん、彼なりの思いがあることは、わかります。
まだ十四歳。力こそあれど、外のことを知らぬ少女に、せめて「普通」の一端になれたら……という思いは、男女云々関係なく、惹かれるものがあるからなんでしょうね。意地っ張りな桐子から「友達」という言葉を引っ張り出したやり取りは、大人気ないように思えるけれど、桐子を自覚させるためには、必要な儀式だったんだろうなあ。

志郎のおかげで、「人喰い」の更なる詳細がつかめてきたけど、なるほど、そちら側の「闇」が絡んできてたのか。この国とはまた別の力ってことは、さすがの桐子も想像の範疇外だろうから、後手になるわけだ。それでも、正体不明のものを、恐れることなく躊躇することなく、嫣然と微笑んで仕掛けていく桐子が格好いいったらないよ。

格好いいだけじゃなく、彼女の成長が見えたシーンは、もうひとつありましたね。ミキについての宇和野とのやり取りには、彼女の不器用な優しさが伝わってきて……、思わず涙ぐんでしまうものがありました。

いやあ、面白かった。ここにきて一気に盛り上がってきましたね。
前作のあとがきには「あと一冊」とか言ってたような気がするけれど、予想通り、この巻で終わることはありませんでしたが、敵対するものと対峙して、こちらが一歩不利な状況に陥ったところで終わるとは、なんて残酷な引きなんだ!
次で決着がつく……のかわかりませんが、早いところ続きをお願いしたいところです。

封殺鬼鵺子ドリ鳴イタ 3 (3) (小学館ルルル文庫 し 2-5) - 霜島 ケイ

封殺鬼鵺子ドリ鳴イタ 3 (3)
霜島 ケイ

小学館(文庫)
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