いたって普通の高校生のつもりな進藤真斗が、何かとトラブルに巻き込まれてしまうのは、目つきの悪さと雰囲気の怖さから、不良のように思われるからだ。次の転校先では平和な生活をと思っていたのに、人をいらだたせる美男子と、人を利用する美少女のクラスに入ってしまったのが運のつき。クラスメイトと打ち解けるまもなく、不良扱いされ、さらには誤解が誤解を呼ぶスパイラルにはまり、気づけば、学校の裏の問題に巻き込まれて……
目つきの悪さから学校中の生徒から恐れられるハメになった進藤真斗が巻き込まれてたトラブルを、王子様のような外見を持つ唯我独尊な新堂聖也と、姫君のような外見を持つ目的のために手段を選ばぬ森東春日という「しんどうズ」の三人が解決するお話。学園トラブルシューターものになるのかな。
これは楽しかった。目つきが悪いってだけで、敬遠されてた真斗が、不良・極悪人といった方面の誤解を受ける羽目になっていく展開が笑えます。っていうか、視聴覚室を探してるだけで、獲物を探してると思われるってどんな目つきだよ!
誤解が誤解を呼んでいくところは、どうなっていくのかわかっているのに、思わずにやりとさせられるものがありました。
また、しんどうズが、とても自分勝手でねぇ。聖也はどちらかというと常識を知らないだけのような感じで可愛げがあるんですが、目的のために他人を利用する春日には、ほんと嫌気が差しました。真斗に不良よりももっと悪質な噂が流れ出たとき、手助けしようとしたのは、あくまで「自分のため」なんだもんなあ。
それでも、彼女ぐらいしか話し相手がいないという真斗の境遇が、なんとも涙をそそる。
この三人のやり取りは、漫才的な楽しさがあるんですが、お話としては、ちょっとなあと思う。真斗の噂から学内の悪事を暴いていくところは、ご都合すぎるというか、あまりにも計画がアバウトすぎて。いや、あとで見えてくるものはあるけど、あれに乗るか、普通?と思わなくもない。
まあ、このあたりについては、かの人が一枚上手だったというところなのかな。
今後はこの三人で学校内のトラブル解決に挑むことになるんでしょうけど、うーん。いや、普通に面白いとは思うけど、恋愛方面に発展しそうな感じがあまりないので……続きはどうしようかな。
第1回小学館ライトノベル大賞ルルル文庫部門佳作受賞作。
CP―しんどうくんの憂鬱
小野 みずほ
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