比奈の飼い犬であるハリーが咥えてきた人形を手にとってみたら、それは手のひらサイズの王子様だった。なんと彼は魔界の王子様で、力を媒介する指輪をなくしたため、ちっこくなってしまったというのだ。しかも比奈はよりによって、王子の伴侶となる人以外がつけると死んでしまうという指輪をつけてしまったのだ!
このままでは呪い死んでしまう比奈を助けるために、王は比奈を魔界へ連れて行ったが……
王子様の指輪の呪いを解くために、女子高生の比奈が魔界へ行くお話しですが、いやあ、楽しい楽しい。比奈がのんきだということもありますが、王子様が可愛いんですよ。言葉こそ王子らしい傲慢さがあるんですが、ちっこいおかげで威厳もなにもあったもんじゃなく、これでもかってぐらいに可愛さが伝わってきます。ちっこい男に、こんな萌えるとは思わなかった。
また、王子が優しくてねぇ。呪いを解くためにいろいろやるんですが、感謝されたら真っ赤になりながら、夢見が悪いだけとか言うんですから、どんなツンデレだ。とても魔界の人とは思えないですが、王子以上に魔王もフレンドリーでした。初対面時の緊迫はなんだったんだと思いましたが、愛情溢れるからかいが楽しいです。
呪いを解く一番簡単な方法が「愛」ってことで、まあ、どうなっていくかは予想がつくんですが、それでも、なるほどなるほどこうきましたかとニヤリです。やっぱり危機を乗り越えるってのは、お互いの愛情を深めることにもなりますよね。
それまでの間に築かれた二人の信頼関係が、愛情へ変わっていってからは、同じようなことやってるのに、妙にラブラブな感じでしたね。楽しいじゃれ合いっぷりに、お腹いっぱい。
いやあ、楽しかった。可愛い王子が最後はかっこよく決めてくれちゃったりして、にんまりです。のほほんとしていた比奈が、ちょっと哀しい気持ちになったあとの出来事は、お約束であっても嬉しい限りですね。続きがあるのかわかりませんが、こういうお話大好きなので、次の作品は大いに期待したいと思います。
小動物系の可愛いもの好きに大いにオススメな第1回小学館ライトノベル大賞ルルル文庫部門ルルル賞受賞作。
愛玩王子 (小学館ルルル文庫 か 1-1)
片瀬 由良
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