Home > ライトノベル > [タニス・リー] パイレーティカ 女海賊アートの冒険 上巻

[タニス・リー] パイレーティカ 女海賊アートの冒険 上巻

階段を踏み外し頭をぶつけたことで、アートは子供のころの記憶を取り戻した。かつて、海賊として名を馳せていた母親とともに海を渡っていた日々を。記憶を失っている間、父の手によって、淑女として育てられていたアートは、母と同じ海賊を目指すべく、寄宿学校を抜け出したが、ようやく見つけ出した昔の仲間たちの様子はどうもおかしく……

かつて船の上で爆発事故にあったために、記憶に齟齬があるアートが、取り戻した記憶を元に仲間を探して、海賊を目指すアートのお話です。面白いんだけど、う~ん、読みにくい。ひょっとしたらあっち特有の比喩なのかもしれませんが、それを直訳してる感じを受けたせいか、やり取りがチグハグしてる印象を受けたところが、結構ありました。おかげで、感じをつかむまでに、ちょっと時間かかったなあ。

ただ、話は面白いです。淑女たらんとしていた娘が、昔の記憶を元に、追いはぎをしたり、海賊として舵を取ったりと、破天荒なことをしていく様が痛快ですね。そこまでうまくいくのかと疑問はおいといて、傲慢な態度がカッコいい。

海賊をしていた母が、実は……というあたりは、驚かされつつも、そうだよなあ、と納得させられるものがありました。アートからしたら事実を認めるのは辛いところがあるだろうなあと思ったら、いやはや、さすがモリーの娘と言いたくなります(モリーのこと知らないのにそういいたくなる)。
まあ、周囲の人間がヘタれっぽく思えるので、そのあたり物足りないですが。いや、これも慣れかな。

もう一人の主役……になるのかどうかわかりませんが、アートとかかわったことで、盗人に間違われる羽目になった画家のフェニックスの話が、離れては戻ってくるあたり、意外に繋がりを感じますよね。お互い反目しあってるみたいですが、さてさて、この二人はどうなっていくのかな。もうちょっとアートが愛らしさを見せてくれれば、イチコロだと思うのになあ、何ていうのは自分の好みですね、はい。

最後には、いい具合に悪党らしき人が出てきましたね。美しい女性なのに性格が悪いというのは、何とも嫌らしい。今までは海での争いらしいものはなかったですが、宝の地図を巡ることになるので、海洋冒険ものになっていきそうだし、仲間の中に不審な動きをしている人もいるので、このあたりの争いがどうなっていくのか楽しみです。

パイレーティカ女海賊アートの冒険 上巻 (1) - タニス・リー

パイレーティカ女海賊アートの冒険 上巻 (1)
タニス・リー

小学館(文庫)
Amazon | bk1


関連エントリー
[パイレーティカ 女海賊アートの冒険 下巻] [タニス・リー] [ルルル文庫] [ライトノベル]

Home > ライトノベル > [タニス・リー] パイレーティカ 女海賊アートの冒険 上巻

Trackback:0

TrackBack URL for this entry
http://www.booklines.net/mt/mt-tb-t.cgi/1666
Listed below are links to weblogs that reference
[タニス・リー] パイレーティカ 女海賊アートの冒険 上巻 from booklines.net

Comment:0

Comment Form
Remember personal info

Home > ライトノベル > [タニス・リー] パイレーティカ 女海賊アートの冒険 上巻

Search
お気に入り

異形の王子と毒を吐く少女の恋の物語

4048700588

他人を寄せつけぬ毒を載せた言葉を吐いていた少女が、王子と伝承と出会ったことで、信じる思いを紡ぐようになる、その祈るような思いに涙しました。懐かしき人たちとの再会もまた素敵。→感想


それは血の繋がらない家族の物語。

4048700480

大きな山や谷があるようなお話しではないんだけれど、クセのある七人のきょうだいが共に暮らすその家には、じんわり温かい家庭がありました。それぞれ抱えているものはあるけれど、この家族ならきっと支え合いながら乗り越えてくれると信じてる→感想


それは「夢利き」が語る人の夢の物語。

夢の上(1) 翠輝晶・蒼輝晶 多崎礼

最高傑作級!辛くとも好きな人と共に歩める幸せ、あるいは人の夢に乗る幸せと切なさ。独立しながら、リンクする物語は、温かさに、人を想う気持ちに満ちあふれて、胸が熱くなる。人が人と出会うことの素晴らしさは、時に眩しくもあり、切なくもなるんだなと思いました。→感想


江戸時代。新たな暦を作る偉業を成し遂げた渋川春海の物語。

天地明察

最高傑作!碁打ちであり、算術家でもある男が、打ちのめされ挫折して挫折して挫折して、でも夢を忘れられず、立ち向かう姿に、どれほど興奮させられたか、泣かされたことか!さりげなく描かれる恋も素晴らしく、読み終わりたくないとこれほど思った作品はありません。 → 感想


左遷された北嶺で隠居生活を堪能しようとした史官ヤエトの前に、皇女が太守としてやってくるお話。

翼の帰る処 上 (1) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-1)翼の帰る処 下 (3) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-2)

中間管理職的苦労に悩まされるヤエトの姿がとても楽しいですが、それだけじゃなく、北嶺と帝国の歴史的秘密が見えてくる展開に興味を惹かれること請け合い!超オススメです!→上巻感想 / 下巻感想


普通の社会人であるこかげが、異世界の騒動に巻き込まれるお話。

wonder wonderful 上wonder wonderful 下

やさしさで涙する物語でした。あ、もう最高!王宮話やら恋愛要素やらも非常に楽しく、読み進めるにつれてゴロゴロ転がりまわりたくなること必至です!今年一番のオススメ!→感想 上/ 感想 下

なかのひと

Page Top