「答えろ」
男はそれを聞いた瞬間、弛緩したようにぐったりと脱力し、怯えた様子で呟いた。
「クラブだよ。お前たちを連れてきたのは、人狩りの愛好者たちだ」
修学旅行で東欧小国をバスで走っていたはずなのに、目が覚めたら、財閥好事家たちによるクラブによるゲーム「人間狩り」を行うために拉致されていた。幼なじみやクラスメイトと共に、逃げる決意をした赤神桜樹は、自分の身体に起きた異変に気づいた。何もかもが平凡だった彼は、生き残る為に人を殺す才能に長けていたのだ……というお話。
おまえ覚醒しすぎだよ!と思わずツッコミたくなった。ただの学生が、銃を持つ人を相手にして、ばったばったとなぎ倒していくんですもん。的確に致命傷を負わせ、しかも人を殺すことを躊躇しない。知識までならともかく、気配まで感じたり絶ったり出来るようになるのを取り柄で済ますのも何だかなと思うんですが、ただ人を殺していくだけの話が切なさを醸し出してくるのは、幼なじみである貴島あやなの存在があるからなんですよね。生きる為に、好きな人を守る為に、手を汚しているのに、同時にどう殺すかを考えて、充実感も覚えてしまうんですから。
このあたりは、とても良い感じだっただけに、もうちょっと欲しかったなとも思いました。クラスメイトが手を汚す彼をみて……というシーンは、もっとドロドロに……って、単に好みのお話しですね、はい。
素人のクラブ会員を倒し、奥の手として送り込まれてきた人たちも傷つきながら倒して、そして彼女を守る為に決断をする。殺して殺して、過去の温かい思い出を切り刻むように殺していくシーンが、とても印象的でした。
ケモノガリとなった彼だけど、いつかという日は来るのかしら。勝手に思い出にした男のことなんてどうでもいいから、追いかけていく女の子の願いを叶えてあげたいです。
ケモノガリ (ガガガ文庫)
東出 祐一郎
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- ちけっつ 2010-11-02 (火) 22:28
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二巻は読まないのですかい?
- deltazulu 2010-11-03 (水) 10:00
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いまのところ食指が動かないです……







