「んー何かこう……妙な空気が漂うっていうか、とにかくいつもと違う感じがするでしょ?いやーな空気がこう……ぞわぞわーっていうか」
「いや、微塵も感じないんだけど。本当に何か違うのか?」
「ええ?何言ってるの?エビマヨ君って空気読めないの?」
「は?そうなの?俺は空気読めないのか?」
むっつりスケベが祟って、スポーツテストで小さくて可愛いクラスメイト・井波に目を付けられ、彼女の所属するオカリナ部に勧誘され、エビマヨなんてあだ名を付けられたが、彼女曰くオカリナ部の人は条件を満たすと、見えない物が見えるようになるらしく……「死角」と戦うオカリナ部を描いた学園アクション……でいいのかな。
これは……なんと言えばいいんだろう。
オカリナまるで関係ないじゃん!なんて突っ込みは、序の口で、話を聞かない井波とのやり取りは、まるでかみ合わないので、イラっとくるんだけど、ちょっとずれてる可愛い後輩・藤村、常に格好つけてるクールガイな少佐こと藤村の兄が、そこに絡んでくると、だんだんクスクス笑ってしまってる僕がいてびっくり。何ていうかくだらないんだけど、笑えるコントみたいなところがあるよね。
見えないものを感じる力を「空気を読む」というんですが、エビマヨ君は空気が読めず、これが普通の意味での空気が読めない、と掛け合わされると、変な会話になって笑えるから困るんだ。話自体はよくわからないことだらけなんですけどね。
「死角」なる変な物体を破壊することを目的とするオカリナ部だけど、そもそも死角がなんなのかよくわからないし、死角との戦いもそんなあるわけじゃないし……、とかいいながら、ドタバタしてる間に、エビマヨくんが男らしいところを見せてくれるから、ドキドキする。おいおい、井波さん、あなたいつの間に……とニヤニヤが止まらない。あのあからさまな言葉に気づかぬエビマヨ君もどうかと思うけどね!
そもそもあまり関係のないエビマヨ君が、死角と戦うのはなぜかというあたりから、複雑な思いが見えてくるあたりは良かったんですが、最後がちょっと……何がしたかったのかよくわからなかったのが残念かな。
第三回小学館ライトノベル大賞優秀賞受賞作。
今日もオカリナを吹く予定はない (ガガガ文庫)
原田 源五郎
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