「これからの部活は楽しくなるよー。あたしが保証する。ただし、ちょーっとばっかり扱いづらいかもしれないけど」
「どういうことですか?」
「早希の中学時代のあだ名、聞いとくー?」
「後学のために一応」
「復讐のエキスパート、カウンターガール早川早希」
学園生活を引っ掻き回して卒業していった早川早苗先輩の後を継ぎ、天文観測部の部長になった平良良平が、廃部の危機に悩んでいたところ、早川早苗先輩にそっくりな妹の早希が入部してきたけど、どうにも気難しい女の子で……というお話。
あー、これ結構好きな雰囲気だ。なかなか気を許さない後輩の女の子が、ちょっとした出来事から、少しずつ心を開いてくれるところが、すごいいい。天文観測部に入っておきながら、外に出ることを億劫がっていたのに、良平に連れて行かれた山の上で、星の魅力を知ったら、あっさりのめりこむところが現金であり、素直であり。
何かあるとすぐ機嫌悪くなっちゃうんだけど、ご機嫌斜めになってしまった後輩を、あの手この手で宥める姿は、なんだか微笑ましいものがありました。くるくると機嫌が変わっていく女の子を相手にするのは、大変だろうなあと思いながら、なんかいいなと思えるのは、青春を感じるからかしら。
このまま普通に話が進んでくれればよかったのに、なんで、平良家に伝わる呪い話が始まっちゃうんだろう。いや、呪い話までならまだよかったんだけど、その呪いを解くために、親戚一同が集まって……というあたりは、ちょっと微妙だった。
特に親戚がかき回すあたりは、うーんと思ったんだけど、すれ違いからケンカして、ぎりぎりのところまで追い詰められてしまった良平と早希の関係が、最後に繋がってくれるところは、ああ、いいもの読んだなあという温かさを感じました。
良平の顔が変わってしまうほどの早希の「仕返し」ににんまりです。
第2回小学館ライトノベル大賞佳作受賞作。
コピーフェイスとカウンターガール (ガガガ文庫 か 4-1)
仮名堂 アレ(かめいどう・あれ)
P.S.
関係ないけど、先輩のあの演説の後だったら、どんな紹介しても受け入れられるんじゃね?と思う僕がいる。
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