「だって、隣の高梨さんとかには、俺のこと、ただのイトコって言ってあるわけだろ」
「イトコだとは言ってあるけど……」
「うん?」
「『ただの』イトコだなんて言ってないもの」
小型バイクの免許を取って、ベスパを嬉しそうに乗っていくかれんが可愛くてしょうがないんですけど、どうしてくれよう。
というわけで、ショーリとかれんの恋物語のSecond Season 第二弾は、始まりからかれんの魅力たっぷりでした。好きな人が側にいるからこその笑顔だと思うと、ちくしょうショーリめとか思ってしまうものがあるのは、なんででしょうね。
今までが今までだったせいか、今回は二人の関係が、大きく動くことはなかったような気がしますが、身内話による不安とかが見えて、ときどき切ない雰囲気になるんだけど、そこを支えるショーリが格好いいんだよなあ。読んでるほうからすると、内面タダもれなせいか、ヘタレな印象が強いんだけど、かれんが迷ったり弱ってるときは、言葉とか態度で支えてあげてるんですよねぇ。好きな人にだからこそ伝わる / 伝えたい優しさが、そこに感じられました。絆創膏話がとても素敵です。
ショーリと同じように、丈もいろいろあったわけですが、今までどこか軽いお調子者な男というイメージがあったけど、だいぶ男らしさを見せてくれますね。まあ、ちょっと厳しいところもあるけれど、自分だけで凝り固まらず、周囲の意見を聞けるところが、丈のいいところな気がします。個人的には、京子ちゃんがあんまり好きではないせいか、例のことについて辛く感じちゃうんだけど、そこをどう受け止めていくのかは、気になるところ。
大家さんのところに一騒動がありそうな人物が現れたり、マスターのところでビッグニュースがあったりしましたが、それはそれって感じでひとます終わり。でも、どうやら次は波乱で始まるらしい。今のままでいいのにと思いつつ、ショーリに災難が降りかかるらしいのを楽しみに思ってしまうのは、意地が悪いかしら。うふ。
そうそう。本編のあとにサイドストーリィとして「Dust In The Wind」が収録されています。時系列でいったら、今回の本編のちょっと後ぐらいで、かれんと、かれんが教師をやっていたころの同僚の先生・桐嶋が久しぶりに会って、というお話なんですけど、すっごいよかったのは、かれんがショーリのことを彼氏として、他の人に語るところです。
今まで、ショーリとの間では、思いの内を語ることはあっても、他の人に語ることはなかったので、すっごい新鮮。っていうか、ノロケにしか聞こえないんだけど、こういう語られ方すると、幸せなんだなあと思えるものがありますね。この話をショーリが聞いたら、すっごい喜びそうな予感がします。
それと、本編のマスター話のところで、ちらっと出てた件が、ようやくかれんに知れたときのシーンも、心打つものがありました。マスターと由里子さん、そして……。
家族という言葉が、彼女にとってどれほど大きいものかが伝わってきて、思わずグッとなります。いつか、かれんも……と思ってしまうものがありました。
おいしいコーヒーのいれ方 Second Season II(2) 明日の約束
村山 由佳
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