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ベン・トー(6) 和栗おこわ弁当310円 / アサウラ

「いや、その……僕が分からないのはまだ三〇%OFFになったばかりで、半値印証時刻じゃないのに、なんで店内にいる狼はこんなにピリピリしているのかってことなんだけど?」
それはね、と柚子が優しげな顔で言うと、その目が見開かれ、表情が歪む。
「洋、答えがやってきたよ。よく見ておくといい。……終わりが、始まる」

閉店時間間際のスーパーで繰り広げられる熱き戦い、半額弁当争奪戦を描くシリーズの第七弾。今回は、高級志向のスーパーで、スルーアとガリー・トロットに出会い、彼女に挑戦する毎日を過ごしていたら、槍水先輩の妹・茉莉花が文化祭に遊びに来て、忙しい先輩の代わりに妹さんの面倒を見ることになり……というお話です。

面白かった!可愛かった!

槍水先輩の妹・茉莉花は、お姉ちゃん大好きで、お姉ちゃんも過保護で、佐藤、茉莉花、槍水先輩の三人でいるときは、とても良い雰囲気だったなあ。文化祭で一番良かったのは白粉話。今回は、いろんな人の笑顔が見られたように思うけれど、白粉の笑顔を見られたことが一番嬉しかった。半額弁当争奪バトルも、緊張感ありながらもフラストレーションが溜まる展開でしたが、最後に氷結の魔女の本領を見られて良かったです。あのお弁当の味は、勝利以上のものもスパイスされてたでしょうね!良かった。

文化祭に槍水先輩の妹・茉莉花がやってくるんですが、お姉ちゃん大好きで、人見知りしつつもお姉ちゃんと親しいHP同好会の人たちには懐様子が、小動物を見ているようで可愛い。ロリ属性のない佐藤ですら……いや、誤解は止めておこうか、今回いろいろ大変そうだったし。普段はクールな槍水先輩が過保護な様子はとても楽しく、見つかったときのモジモジっぷりが可愛かった。佐藤、茉莉花、槍水先輩の三人でいるときは、とても良い雰囲気だったなあ。

HP同好会として参加する予定のなかった文化祭は、意外な形で参加することになり、これがとてもうまくいきましたが、一番面白かったのは、白粉が才能を発揮させた劇でしょう。BLじゃないのが驚きだけど、楽しくできて何よりでした。他の人の嫉妬によって白粉の頑張りが表立つことはありませんでしたが、仲間はみんな分かってるよ!今回は、いろんな人の笑顔が見られたように思うけれど、白粉の笑顔を見られたことが一番嬉しかった。

もちろん、文化祭話だけでなく、狼としての戦いもあります。今回一番印象に残ったのは、スルーアの存在。むしろいままで出てこなかったことのほうが不思議だったかもしれませんが、つまりは半額になるまで待てなかった者たちです。文化祭という時期もあり、普通の学生たちが弁当を買ってしまうため、半額弁当が残らない。ならいっそ30%オフの状態でも……と動いてしまう人がいたりするので、戦う機会がないにも関わらず、普段以上の緊張感が漂う展開が見られたりする。

ただでさえ半額弁当が手に入らないところに、このスーパー限定の、かつて槍水先輩を地に着けたガリー・トロットが登場して、これがまた美しく、たゆんで強いから面白くなってくる。佐藤が挑み、さらには姉にあこがれる茉莉花も訪れて、でもやはり何と言っても熱くなるのは、氷結の魔女の意地が見られるところでしょう。ほんの一瞬の攻防で、先輩格好いい!!!と叫びたくなりました。

勝利の後のお弁当のおいしさは、みんなで食べることで、味がさらに高まったんじゃないかな。とても良かったです。

ベン・トー 6 和栗おこわ弁当310円 (集英社スーパーダッシュ文庫) - アサウラ

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