「い、いえ。あなたの敗北はわたしの失態ゆえです。……わたしがあのとき、あなたにキ……キスをしていれば、また別の結果になっていたでしょうし」
「そ、そんなことはないって!断じてそんな理由で負けたわけじゃないからな!」
高校生の草薙護堂が、神を殺し、神の権能を得た「カンピオーネ」になり、彼の愛人を自称する魔術師エリカによって、神々との騒動に巻き込まれていくシリーズの第四弾。今回は、イタリアに連れてこられた護堂がアテナと再会し、彼女の導きによって、まつろわぬ神・ペルセウスと戦うことになるお話です。
毎度のお約束の始まりがだんだん楽しくなってきました(万里谷は嫉妬で目が曇りすぎ!)が、さらにヒロインが増えるのか……もしかして毎回ヒロインに「教授」されるシリーズなのかと今さらながらに思いましたが、エリカに匹敵するといわれるほどの魔女リリアナさんが、とても可愛いものでした。
王のためにといいながら、恥ずかしがって「教授」できず、お付きのカレンがはやし立てるから、余計そうなるんですが、護堂が一度敗北を喫したことで後悔しきゅんとなって……キスだけでエロい。もちろんそれだけで篭絡されたわけじゃないけど。「苦労し甲斐のある主に」といったリリアナの言葉が忘れられない。
今回戦うことになったペルセウスは、強かったといえば強かったけれど、享楽的な王であるサルバトーレのおかげで苦労したようなもんだよなあ。神様は身勝手だけれど、王も身勝手なやつらばかりだ。
ペルセウスの権能がわからず、特に護堂の権能を封じる力には、大いに苦労しつつ、アテナやリリアナの力を借りて、おおこういうことだったのかと見えてくる展開はいつものことですが面白い。むちゃくちゃだなと思う権能も万能ではないことで、相性が生まれて、熱い戦いが見られました。
それにしても、護堂はあまい男だけれど、他のカンピオーネやまつろわぬ神は、時に残酷だよね。
カンピオーネ! 4 英雄と王 (集英社スーパーダッシュ文庫)
丈月 城
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