「なんか、あれだな」
俊は、このシチュエーションから、軽いノリで
「新婚みたいだな、オレら」
「――っ!」
ぼぼぼんっ!!
撫子の首筋までが赤く染まる。喉の奥が「きゅうっ」と鳴った。
「? どうした」
「なっ、ななななななななななななななななななななんでもありませんわっ!!」
レベル99だけど、かしこさは40しかないという、大人気RPG「ドラゴンブレス」の姫勇者ロザリーが、現実世界へ現れて、高校生の少年、俊の花嫁になろうとするラブコメ物語の第六弾。今回は以下の四話が収録されています。
- 文化祭の出し物で、ホストクラブのホストをやる俊の姿に嵌ってしまう四人の女の子が暴走する「ロザリーとドンペリタワー!」
- デート権を手に入れた撫子が俊と学園を回る「ツンデレさんと下僕!2 創世のツンデレさん」
- 操られた俊が、女の子たちを落としていく「神田俊の覚醒! 女こまし編」
- 文化祭の出し物で、格闘技のチーム戦をすることになった「ロザリーと召喚コロシアム」
いやあ、笑った笑った。もう「ロザリーとドンペリタワー!」が最高。
文化祭で、男子はホストクラブ、女子はメイドキャバクラをやるってどんな学校だよ、と思いますが、慣れない俊が、たどたどしくも、ホスト役をやってくれたら、彼が気になってる人は、きゅんと来ちゃいますよねぇ。
牛乳で酔っ払っちゃうミコ姉や、マニュアルどおりの言葉とはいえ、褒められて、きゅーーんとしちゃう撫子、ドンペリショーで、もてはやされたナギサに、あーんされたロザリーの四人が、もう一度、俊と一緒に!と夢中になっていく姿は、まさにホストクラブにハマる人の典型だと思いました。
ここで動いた生徒会長・碧空の策士っぷりが素晴らしくて、俊をエサに四人をメイド姿にして働かせる悪辣さにニヤリです。
あー、楽しかった。
個人的には、次の「ツンデレさんと下僕!2 創世のツンデレさん」もよかったなあ。「なりゆき」とか「仕方なしに」とか必死に言い訳しながら、俊とのデート権を手に入れて、喜びを隠せない撫子のツンっぷりがたまりません。わざわざ自分のテリトリーである特進課につれてっちゃうんだから、かわいいもんだ。
まあ、撫子ファンの女の子たちの視線で、針のむしろ状態になってた俊からしたら、たまらなかったろうけど。
それにしても、ふたりっきりになるために、あそこまで思い切った手段をとるとは、撫子恐るべし。実際二人っきりになっちゃったら、お約束ハプニング満載だったりで、なかなかうまくいかなかったりするんだけど、誤解はちゃんと解けてくところがよかったです。俊が「創世」を見ちゃったりしたのは……といろいろニヤニヤ中。
最後の「ロザリーと召喚コロシアム」では、「無窮の財産享受者」の動向がいろいろ見えつつも、このお話だけでは、ぜんぜん終わってない状態なので、いろいろ気にはなるんですが、個人的には、一話、二話みたいな感じの女の子たちのおバカっぷりが、とってもかわいいお話を読みたいので、「無窮の財産享受者」はほどほどにしてくれると嬉しいかな。
ラブ★ゆう (6) (集英社スーパーダッシュ文庫 (な4-6))
七月 隆文
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