Home > ライトノベル > [海原零] 薔薇色にチェリースカ 3

[海原零] 薔薇色にチェリースカ 3

「キラサキ。貴様に礼をしなければならんな」
今朝、理事長室で、アン・フローレンスと引き合わされた際、ギルコは彼女の宿主に、こう切り出した。
しかし。
「今後、私の娘を守れ。娘の敵が皆、貴様を憎むように仕向けろ。それから、娘の頼みは全て聞け」

弱みを握られ、生徒と敵対する理事長の狗となった綺羅崎ヒロが、喋れるヘビにして人間へと変身する謎の美少女チェリースカと出会って……というお話の第三弾。今回は、素性がバレた理事長の娘・アンの護衛を負かされたヒロが、彼女の色気に誘われて、男子禁制のお茶会へ忍び込んだら、そこでトラブルが、というお話。

これは面白かった!
理事長の娘とは思えないほど魅力的なアンですが、ヒロに対して積極的なアプローチを見せてくれて、いつになく動揺するヒロと、その様子を誰よりも側で見て、面白くないものを感じるチェリースカの様子にニマニマしちゃう。幼馴染の真希も不機嫌な姿を見せてくれて、ああ、この嫉妬なやり取りと、素直に認めない女の子たちの強情な姿が楽しくてしょうがない。

そんな中、理事長の狗であるヒロを何とかしようと、優生会の副会長アイスヒルが、画策していたら、子飼いのものが暴走して、よりによって、今まで秘密な存在だったヒロの妹へと手を伸ばし始めるから、ドキドキです。しかも相手は男で、クスリなんてものを持ち出してくるんですから……。

どうなってしまうのかと思ってる間、ヒロのほうといえば、男子禁制のお茶会に忍び込む男たちの手伝いをしてるんだから、まったくもって困ったもんだ。まあ、ここでジャンみたいな男と知り合えたのは、いいことのような気もするけど、こういうことやってるからバチがあたったんだろうなあ。フルチン・ブギに大爆笑でした。

お嬢様たちのお下品なお茶会はさておくとして、大ピンチなヒロの妹・ミカルを助けたチェリースカが、とてもよかった。強いのは当たり前として(というのもなんだけど)、力の強さではなく、気持ちについて語るシーンは、とても印象に残りました。

強くなれ。

その言葉と、その視線が、ミカルにとってどれほどの支えになったかを想像すると……。
圧倒的不利な立場であるヒロが、相手を陥れるべく動くアイスヒルと引き分けることができたのは、間違いなく彼女のおかげですよね。あの覚悟には、本気でしびれました。いやあ、面白くなってきたぞ!

今回はヒロに譲ったとしても、このまま終わるアイスヒルじゃないだろうから、今後彼女がどのような策略を用いてくるのかは、とても興味がありますね。

もちろん、ヒロ争奪戦も楽しみです。チェリースカがあんな大胆なことをしてくるとは思ってなかったので、うふふですね。「代わってやろうか」と言われて狼狽した真希も、そろそろ素直にならないとやばいかもよ?

薔薇色にチェリースカ 3 (3)  - 海原 零

薔薇色にチェリースカ 3 (3)
海原 零

集英社(文庫)
Amazon | bk1


関連エントリー
[海原零] [薔薇色にチェリースカ感想一覧] [スーパーダッシュ文庫] [ライトノベル]

Home > ライトノベル > [海原零] 薔薇色にチェリースカ 3

Trackback:0

TrackBack URL for this entry
http://www.booklines.net/mt/mt-tb-t.cgi/2493
Listed below are links to weblogs that reference
[海原零] 薔薇色にチェリースカ 3 from booklines.net

Comment:0

Comment Form
Remember personal info

Home > ライトノベル > [海原零] 薔薇色にチェリースカ 3

Search
お気に入り

異形の王子と毒を吐く少女の恋の物語

4048700588

他人を寄せつけぬ毒を載せた言葉を吐いていた少女が、王子と伝承と出会ったことで、信じる思いを紡ぐようになる、その祈るような思いに涙しました。懐かしき人たちとの再会もまた素敵。→感想


それは血の繋がらない家族の物語。

4048700480

大きな山や谷があるようなお話しではないんだけれど、クセのある七人のきょうだいが共に暮らすその家には、じんわり温かい家庭がありました。それぞれ抱えているものはあるけれど、この家族ならきっと支え合いながら乗り越えてくれると信じてる→感想


それは「夢利き」が語る人の夢の物語。

夢の上(1) 翠輝晶・蒼輝晶 多崎礼

最高傑作級!辛くとも好きな人と共に歩める幸せ、あるいは人の夢に乗る幸せと切なさ。独立しながら、リンクする物語は、温かさに、人を想う気持ちに満ちあふれて、胸が熱くなる。人が人と出会うことの素晴らしさは、時に眩しくもあり、切なくもなるんだなと思いました。→感想


江戸時代。新たな暦を作る偉業を成し遂げた渋川春海の物語。

天地明察

最高傑作!碁打ちであり、算術家でもある男が、打ちのめされ挫折して挫折して挫折して、でも夢を忘れられず、立ち向かう姿に、どれほど興奮させられたか、泣かされたことか!さりげなく描かれる恋も素晴らしく、読み終わりたくないとこれほど思った作品はありません。 → 感想


左遷された北嶺で隠居生活を堪能しようとした史官ヤエトの前に、皇女が太守としてやってくるお話。

翼の帰る処 上 (1) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-1)翼の帰る処 下 (3) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-2)

中間管理職的苦労に悩まされるヤエトの姿がとても楽しいですが、それだけじゃなく、北嶺と帝国の歴史的秘密が見えてくる展開に興味を惹かれること請け合い!超オススメです!→上巻感想 / 下巻感想


普通の社会人であるこかげが、異世界の騒動に巻き込まれるお話。

wonder wonderful 上wonder wonderful 下

やさしさで涙する物語でした。あ、もう最高!王宮話やら恋愛要素やらも非常に楽しく、読み進めるにつれてゴロゴロ転がりまわりたくなること必至です!今年一番のオススメ!→感想 上/ 感想 下

なかのひと

Page Top