「リュウジのところへ敵が来るの?」
「わからない……でも来る可能性はある」
ローズの大きな瞳が、ますます強く光を放った。
宝石のごとき瞳に、竜司は見とれてしまう。その美しさとその力強さに。
「私が絶対守るからね!安心して、リュウジ!」
金髪碧眼の無邪気な美少女ローズ(実はレッド・ドラゴン)と、遺物使いになったばかりの高校生竜司のボーイ・ミーツ・ガールな物語の第五弾。今回は、レベル10の遺物使いたちが狙われる事件が相次ぎ、竜司もまた狙われて……というお話。
らしいお話だと思いましたけど、もうちょっとシリアスになってくれたほうが好みだったかな。いや、ドラゴンクライシスの雰囲気を考えると、あまりダークに持っていけないのはわかるんだけど……、相手がちょっと小悪党すぎるような気が。
レベル10狩りができるほどの呪念物をもった連中なのに、その結果を予測し切れてないところとか、なんたることやら。プライドだけが高い連中の考えることは、うーんと思わなくもなかったけど、巻き込まれた竜司たちからしたらいい迷惑ですよね。
おかげでピンチになった竜司でしたが、そんな彼を助けるべく動いた女性陣がたくましかった。英理子に、ビアンカに、さらにはアイまで駆けつけてきてくれるんだから、そりゃ並の敵じゃかなわないよなあ。っていうか、アイちゃん?胸騒ぎがするってだけで、学校を早退するのはどうかと思うよ?まったく。竜司のことになると、みんな余裕なくなっちゃうんだから、と思わずニヤり。
まあ、あとはお約束な感じではあるんですが、竜司とローズが、お互い相手を思いやったからこそ、強大な敵を滅ぼすことができたところは、良かったですね。自身の傷よりも、相手が生きていることを喜び合う二人の様子に、微笑ましくなりました。
やっぱり、このシリーズは、ローズの無邪気で一途な思いを見れるのが一番嬉しい。
最後、敵側だった人たちが改心していく様子が、なんかこう、すっきりしないのは、あっさりしすぎだからかしら。
ドラゴンクライシス!ローズの覚醒
城崎 火也
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