幼いころ、体が弱く、兄たちの遊びに加わることができなかった。わたしだって、戦隊ものをやってみたい。その思いを胸に、勉学に励んだ学美は、博士号をとり、特許で稼いだ資金を費やして、ついにヒーロースーツを完成させた。やがて高校教師となった学美は、マナレンジャーという戦隊を作ったが、そこでハタと気づいた。悪の怪人がいない!だが、ここで諦めてなるものかと、学美はひとりの男子生徒・広瀬に声をかけた。
「あなた、悪の怪人になってみない?」
「プロジェクトMP」のMPとは、マッチポンプのことで、平たく言えば「やらせ」。というわけで、美少女高校生の戦隊マナレンジャーを活躍させるために、学美の脅迫と誘惑によって、悪の怪人を頑張ることになった峰岸広瀬の受難の日々を描いたお話です。
これは楽しいなあ。
報酬に釣られて、うっかり悪の怪人を引き受けてしまったら、よりによって、マナレンジャー戦隊のメンバー全員が、自分に係わり合いのある女の子たちだったってことで、正体がばれないように、それでいて、か弱い女の子たちを相手にして、いい具合に勝たせるべく努力する広瀬の姿が、笑いを誘ってくれます。
っていうか、いいツッコミもってるよね、広瀬。
また学美が自分勝手で、スーツとかに奇妙な機能をつけてくれるから、弱小だと思っていたら、いきなり大ピンチに襲われて、みたいな感じに、毎回楽しく騒動が引き起こされていく展開が楽しかった。
後半に入ってからは、本当の悪の手先みたいのが出てきて、マナレンジャーだけじゃ勝てっこないのに、本人たちは強いつもりでいるから、影で支える広瀬の苦労を考えると、思わず涙しそうになりますが、はじめは報酬に釣られて、嫌々ながらに協力していた広瀬が、だんだんと少女たちの成長を見守るのが楽しみになっていく、そんな心境の変化がとても良かったです。
バカだバカだと思いながら、そのくだらなさに、気づけば、クスクス笑いまくってる感じで、いやあ、面白かった。
どんなことでも打ち込めるものがあるって、素敵ですよね。
プロジェクトMP
番棚 葵
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