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[赤井紅介] パーフェクト・ブラッド 1 彼女が持ってるボクの心臓

刃を向けられた少女を、春川祐樹は助けた。己の腕と心臓を犠牲にして……だが、目が覚めると生きている。腕も切り離されることなく、ついている。側にいたのは、対魔法士犯罪機関アミュレットの女は言う。死ぬ寸前に復元魔法を使ったのだと。だが、その副作用として、傷が完全に治るまでは、彼女の側から離れられないという!こうして祐樹は、透華と名乗ったアミュレットと、彼女の雇い主である天宮財閥の少女・雪子と同居生活をすることになったが……

魔法により、一定以上の距離を離れることができなくなった祐樹と透華が、雇い主であり友人でもある雪子の命を狙うものたちと戦うお話です。

いやあ、面白かった。距離をとることができない男女ってことで、お風呂なシーンとかではお約束なことがあったりするんですが、これがまた楽しくて楽しくて。祐樹のユーモアさは、ちょっと僕には合わないんですが、シチュエーションや透華の反応は、とても好み。イラストも素敵でした。

そんなコミカルなやり取りが魅力的だったんですが、祐樹が必要以上に魔法士を嫌う姿があって、ちょっとした確執を生まれたとき、二人の間を埋めた雪子の言葉が良かった。

「生きていてくれて、本当にありがとうございます」

まだ幼いといってもいい少女の、心からの言葉に、思わず涙腺が緩みました。
雪子のためにアミュレットの仕事をする透華の姿に共感するのもわかりますね。

とはいえ、アミュレットの仕事は、共に出かけざるを得ない祐樹からしたら、命がけなわけで、はじめはドタバタと大変な思いをしてたけれど、祐樹が抱えてた秘密を打ち明けたり、ツンツンしてた透華も心を開いていって、いつしか魔法がなくても離れがたいものを感じていくところがとても良かったです。
雪子を加えた三人でいるときの雰囲気は、いつまでも見ていたいものがありますね。

最後はちょっと話が大きくなりすぎのような気がしましたが(原書強すぎ&便利というか都合良すぎ)、これからも三人でいるための環境は整ったからいいか。
個人的には、ジョーカー的存在な「グラビティ・ドライブ」の使い手がとても好きなので、今後も出てきてほしいなあと願うばかり。

パーフェクト・ブラッド 1 (1) - 赤井 紅介

パーフェクト・ブラッド 1 (1)
赤井 紅介

集英社(文庫)
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