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[横山忠] 警極魔道課 チルビィ先生の死神のロジック

人に取り憑く悪魔アラウディアによる連続殺人事件が、急激に増えていた。悪魔を追っていた東雲は、このままでは埒があかないと、チルビィに協力を要請したが、おとり捜査を引き受けたチルビィが誘拐されそうに?さらに混乱した現場に向かって、チルビィの天敵ともいえる同僚の導士パトリックが参戦してきたが……

お菓子大好きな十二歳の女の子だけど、魔道課の中でも最強クラスのチルビィが、弟子や仲間たちと共に、事件を追うシリーズの第二弾。今回は、人に憑いて人を殺す悪魔アラウディアを追うお話です。

前作もそうだったんだけど、始めの方はあんまり面白くないんだよなあ。っていうか、僕は普段のチルビィが好きじゃないってことに気づいた。チョコレートのために頑張っちゃう姿は微笑ましくもあるんだけど、限度を越えるとお馬鹿にしかみえなくてダメでした。だから面白く思えないのかなあ。うーん。

それはともかく、人に憑いてる悪魔ってことで、敵を倒すには、憑かれた人も殺さねばならないってことで、東雲が大いに悩む姿が印象的でした。逃せば被害が増えるとわかっていながらも割り切れないあたりは、ハードボイルドな態度とは裏腹に、繊細なんだなあと思ったけど、さすがに何度も繰り返されると、おいおいとか言いたくなる。

そういえば、チルビィも、弟子たちも迷ってる姿はあったけど、それほど深く描かれてなかったなあ。そういう意味で、物足りなかったです。

人が人を思う姿が、逆に足を引っ張るシーンが数多く見られましたが、人を思うからこそ、立ち向かえるというのも描かれてて、その中でも、個人的に一番好きなシーンは、まるで役に立てず落ち込みまくっていた王蘭が、チルビィのために動いたところですね。
あそこで手を伸ばすことは、自身の危険をも意味しているのに、それでも躊躇なく手をとる姿と、そんな彼女に対して、制止の声を上げなかったチルビィの思いにしびれるばかり。

東雲とパトリックが敵と戦うところでも、今までに見せていなかった隠れた感情が見えたりしてましたね。派手なアクションと、生死をかけた戦いを通じて、心の距離を見せる展開が素敵でした。この後半の盛り上がりは目を見張るものがあるだけに、前半に乗れなかった自分をもったいなく思う。

さて、次はどうなるんだろう。
アラウディアの二つ名とから関連するに、今まで表立ったことはいろいろ見えていたけれど、奥のほうは見えていなかったチルビィ方面の話になるのかしら。個人的にはもうちょっと王蘭を活躍させてあげてと欲しいので、そっちにいってくれても嬉しいかな。

実は、各章の終わりにある「チルビィ劇場」なる四コマが一番面白かったのは内緒。

警極魔道課チルビィ先生の死神のロジック (集英社スーパーダッシュ文庫 よ 1-2) - 横山 忠

警極魔道課チルビィ先生の死神のロジック
横山 忠

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