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[七月隆文] ラブ★ゆう 4

国民的RPG「E.F.Ⅳ」に登場した最強の妹ヒロインのナギサが、現実世界へ飛び出てきた騒動も治まった……と思ったら、なんとナギサが俊の家に住むことに!あっさり許可を出す両親には飽きれたが、お兄ちゃん(俊)と一緒の部屋がいいと言い出すナギサに、俊よりも大慌てしたのは、隣に住むみことと、同じ高校に通う撫子と、花嫁を主張するロザリーだった。ナギサと俊をふたりっきりにしてなるものかと、にらみ合った四人の緊張感が高まる中、「お泊り会」へと突入して……

大人気RPG「ドラゴンブレス」の姫勇者ロザリーが、レベル99だけど、かしこさは40しかない状態で、現実世界へ現れて、高校生の少年、俊の花嫁になろうとするラブコメ物語の第四弾です。

いやあ、楽しい楽しい。

自分の妹キャラを存分に使って、家族や俊のみならず、恋敵な人たちまで、篭絡しようとするロザリーの策が素敵ですが、そんな彼女に振り回されながらも、何とか俊の隣を勝ち取ろうとする女性陣の奮闘が笑えます。料理対決(っぽい?)とか、お風呂で、といった話は楽しきお約束が満載でしたが、なんといっても面白かったのは、布団に入ってからの攻防ですね。

気配を消しながらミリ単位で動いたり、寝ぼけてワザとらしい行き違いをしたり、小細工どころか大仕掛けまでみせてくれる展開に、笑いが止まりません。まあ、こういうときのオチは決まってるようなもんですが、楽しかったです。

そんな「ロザリーとお泊り会!~または、神田俊の受難~」というお話から物語が始まるんですが、個人的には、ロザリーが与えた大損害を俊が肩代わりして、一日撫子の下僕になるという「ツンデレさんと下僕!~続・神田俊の受難~」が大好きだなあ。一番きれいな自分を見せるために、万全の準備をしておきながら、必死に言い訳する姿とか、微笑ましいったらないです。さらに下僕だからといって、いろいろ命令とかしているうちに、女王様気分になってしまうところで笑いまくり。
それでいて、ふたりの危ない緊張感が高まってるのが伝わってきて、いったいどうなるのかドキドキでしたよ。そのまま、いけーと思ったのは、僕だけじゃないはず……だよね?

撫子の姉も登場して、妹への溺愛っぷりを見せてくれたり、俊が罠にはまってることに気づいたロザリーとナギサが、圧倒的戦闘力をもって、撫子の別荘へと向かいながら……ってところにも笑わされて、もう最高です。
それでいて、最後には暴走も覚め、ほんのり温かさを思わせてくれて、撫子、よかったねと言いたくなりました。

よい子の童話 ロザリーの人魚姫!」では、タイトルどおり、人魚姫を登場人物たちが演じていくお話で、よくもまあ、こんなくだらないことを思いつくものだと、苦笑していたら、まさかまさか、次の話に繋がっていくとは思わなかった。俊たちを狙うものが仕掛けてきていたという展開に、驚きです。

ただまあ、場所というか、世界が世界だけに、戦いにおける緊迫感が伝わりにくかったものがありましたが、最後には敵とも分かり合えたかな?と思えるものがあって、なんかいい感じ。まさか、またフラグが?とか思ったけど、あの子はどうするんだろうねぇ。

ともあれ、夢から覚めるために、甘いあまーい行為をして、いやん、とニヤケてたら、何ですか、最後の一行は!作者自身はシリアスにはしない、みたいなことを言ってますが、尋常じゃないものを思わせるだけに続きが気になります。

といいつつ、一番気になるのは「逆襲のお姉ちゃん」(予定)ですけど。

ラブ★ゆう 4 (4) - 七月 隆文

ラブ★ゆう 4 (4)
七月 隆文

集英社(文庫)
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