わたくし……本当に鼓太郎さまと……。そのことを思い出す度にドキドキが止まらなくなったアルミナは、鼓太郎と目を合わせることができなくなってしまった。いったいこの気持ちは何なのか、不安になったアルミナが鈴蘭にたずねたところ、それは愛が醒めたからだという助言が。あまりのショックにアルミナがとった行動は……
好きすぎて不安になってしまったアルミナの「初めてのセカンドエンゲージ」、鼓太郎と二人っきりでアルバイトすることになったユージェニーの「あなたまで5センチメートル」、自分だって主人に抱かれる権利はあると言い出した鈴蘭の「私だってお嫁さん」、初デートで浮かれていたら、祈梨の偽者が現れてという「鼓太郎くんを奪らないで」の五人の恋する乙女たちの四編からなるお話です。
いやあ、楽しい楽しい。五人の恋する乙女の模様が描かれているのに四編なのは、ツンツンしすぎて、ぽろっとこぼした本音ですら、冗談として受け取られてしまう不憫な女の子がいるからです。まあ、あの態度ではさすがに鼓太郎は気づけないと思いますが、今後はどうなるんだろう。
それはともかくとして、あれだけ積極的だったアルミナが、一度エンゲージしたことで、逆に恥ずかしがってしまうところは、なんとも意外なものがありましたが、好きな人との顔をみることすらできなくなるドキドキさは、読んでて初々しいというか微笑ましいというか、頬が緩みっぱなしになってしまう愛らしさでした。鈴蘭やらクラスメイトの言葉がさらに追い討ちをかけてくれるおかげで、暴走気味なところは面白おかしく、ちょっと可哀想だったなあ。
でも、まあ、最後は素敵なセカンドエンゲージを迎えられたのでよかったね。
みんながエンゲージしてるのを見て、鈴蘭が迫ってくるところは、切なさよりも面白さが伝わってきたし、偽者相手についつい腰が引けてしまう祈梨話は、もうちょっと積極的になればいいのにと思いつつも、かわいいなあと思ってしまうものがある僕は祈梨派。今回のことでちょっとだけ積極的になれたのは良きことです。
個人的に一番好きなお話はユージェニーの「あなたまで5センチメートル」。バイトをしたいという鼓太郎をつれて、除霊の仕事に二人っきりで行くってことで、始まりから終わりまで、ドキドキドキドキするユージェニーの鼓動が聞こえっぱなし。何か話さなきゃと思いつつ、なかなか言葉に出せない慌てっぷりや、あとほんの数センチで手をつなぐことができるのに、というシーンのもどかしさが、可愛いったらないです。
今までは心の中でさえ、鼓太郎のことを思うのを否定していたけれど、今でははっきりと鼓太郎を好きだと思い、仕事の幽霊相手に思わずこぼしてしまうところとかみると、変わったよなあ。何気に幽霊もユージェニーの思いをバックアップしてくれるところが微笑ましい。
自分の気持ちがうまく伝わらないところは、切ないものがありますが、一歩一歩距離を縮めていこうとするユージェニーの気持ちに好感です。僕の中で株が急上昇。
いやあ、楽しかった。ぶっちゃけ鼓太郎なんかどうでもいいと思えるぐらい、恋する乙女のドキドキっぷりに魅了されました。次はどうなるんだろう。また今回みたいなお話なのか、それとも新たな敵が出てきたりするのかわかりませんが、どの子も幸せを見つけてくれるようなお話になってくれるとうれしいですね。
初恋マジカルブリッツキッスはふたりの愛ことば!
あすか 正太
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