癒し天使のセラと魂を狙う悪魔のイデルとの同居生活にも慣れてきたひかるは、自分にかけられた呪いを解きたいとセラに相談してきた。役に立てることが嬉しいセラが、天使課長に尋ねたところ、人間の異性に告白されることが条件だという。ひかるの幸せのために、自身の思いを隠しながら、セラは、女の子と打ち解けようとするひかるに協力をはじめたが……
呪いによって、他人との接点が極端に少なくなったひかるの元に、元気で、けなげで、でもそれらが空回りするセラと、怠惰な悪魔のイデルがやってきてというラブコメシリーズ第二弾。いくらひかるが決意しようと、そう簡単に付き合える人がでてくるわけが……と思ったら、かわいくて、ちょっとポエマーな女の子、千景が告白してきくるお話。
しかも、よりによって、千景の恋愛を成就させるために天使のアークがついているから、セラとしても協力せざるを得ないところが何とも皮肉です。自分の好きな人が、他人と恋愛することに協力しなければいけないなんて、考えるだけでつらいですよね。
知られてはまずい思いをひた隠しにして、ひかると千景が付き合えるよう、応援しなきゃと思いつつ、最後の最後になると、どうしても協力しきれないのは、わかるだけにきついなあ。
サラとひかると千景の恋愛模様に加えて、アークがサラを好きで、カルマがイデルを好きでと、天使同士、悪魔同士の恋愛感情が絡むんですが、アークにしろ、カルマにしろ、実らない恋を追いかけることになって、これが変なテンションをかもし出してくれるので、一方ではシリアスな話が展開されてるのに、面白おかしいったらないです。ベタなラブコメなのに、引き込まれるのはそういうところがあるからだと思います。先日読んだ「アキカン」と同じようなハイテンションラブコメですが、こちらのほうが、個人的には好み。
初めは戸惑いながら、流されるように千景と付き合ってたひかるでしたが、相手を知ることで、自分の気持ちを知っていくところは、良かったなあ。ひかるのことが好きだからこそ、相手の気持ちに気づいてしまった千景もまた素敵でした。サラがいなかったら、ほんと応援したくなる女の子でしたね。
ひとまず話が終わった気がしましたが、実は残ってる問題が大きいものばかりじゃないですか。それも山積み。ひかるとセラの問題もそうですが、今一番の関心ごとは、イデルですね。
今回イデルがあまり目立たなかったのは、今までと違って魂をほしがらないところに何かありそうだと思ったんですが、そっち側からやってきましたか。誰も気にしてなかった分、後々に響いてきそうですね。セラとしては気づいてやれなかったことを後悔しそうですが、このあたりは次巻で語られるのか、それともまた別の問題が降りかかってくるのか。
大いに気になるところなので、続編を期待して待ちたいと思います。
天使の飼い方・しつけ方 2 ― なまけものですのでお早めにお召し上がりください。
淺沼 広太
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