揉め事処理屋を始めてまだ一年にも満たない真九朗。
ある日、仕事の先輩であり、尊敬すべき恩人が女の子を連れてきた。
「この子を守ってやってくれ」
絵本から抜け出してきたような少女の眼を見て決めた。自分が守ると。
ところが、よろしく、と頭をなでようとした真九朗の手をその子は跳ね除けた。
「気安く触るな一般庶民」
天使のようと思ったのは見掛けだけ。
金持ちの家に生まれた少女は、態度が大きく生意気な子だった……。
「電波的な彼女」の登場人物がごく一部(ひとり?)出てきたり、さりげなく名前等が出てくるなど、裏「電波的な彼女」というのがわかる。ベースは同じ。ただ設定は異なる。
哀川潤を彷彿させるキャラや裏十三家など、戯言シリーズっぽさや、犀川&萌絵シリーズを思わせる会話もあったりするけれど、それを感じるのは初めだけ。
いつしか物語に引き込まれてしまう。
闇を溶かす心と決意を促す心。
出会った者たちの心の変化が非常にうまく描かれている。
「人生には無数の選択肢がある。が、正しい選択肢なんてもんはない。選んだ後で、それを正しいものにしていくんだ」
「……前向きですね」
「後ろに何がある?」
そう。人は前に進むしかないのだ。
かっこよきやり取りを経た終盤は、息つく暇も無いぐらい怒涛の展開。手に汗を握りながら主人公を応援してしまいました。いやはや、見事なストーリィテリングぶりだ。すばらしい。
非常にきれいに終わっているけれど、ぜひとも続きをと切に願う。
個人的大絶賛な物語。
紅
片山 憲太郎
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Comment:4
- まさと 2005-12-28 (水) 21:15
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挨拶を忘れていたので再びやってまいりました。
初めまして、まさとと申します。
紅イイですよね。戯言と似ているというのはちらほらと見かけましたが、僕はあまり西尾を読んでいないのでわからないんですよね。
でもそれでも面白いことには違いありませんよね。
僕もこの作品はお気に入りです。
トラックバック返しありがとうございました。 - deltazulu 2005-12-28 (水) 22:13
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はじめまして。
「紅」はネットでも評判いいですよね。ほんと面白かったです。西尾作品をあまり読んでないとのことですが、「紅」を楽しめたなら戯言シリーズ(特に後半)も楽しめると思うので、機会があったらぜひ手にとってみてください。
- 4-kemo-9 2006-01-03 (火) 23:21
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僕も読んで気に入りました。
で、ふと思ったのですが、「紫」って源氏物語を意識したんですかね。
ちょっとどこかに書いておきたかったので、ここにコメント残させて頂きます。 - deltazulu 2006-01-04 (水) 20:36
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あー、なるほど。それは思いつきませんでした。
由来はどうなのかってのは気になりますね。







