「垣根の上の人 ― 魔女の語源だよ。どこにも属さず、何にも染まらず、現世のあらゆる境界の上に立って物事を見定める者たち。それが、俺たち魔女だ」
隣接する高校の滋賀柾季に憧れていた女子中学生の観凪一子が、ひょんなことから彼と遭遇したら、なんと彼は魔女になるべく努力をする少年であることが発覚して、一子は彼の使い魔になってしまい……魔女の基本である社会奉仕に、二人で挑むお話です。
これは楽しかった!
はじめはちょっと一子の恋する乙女の強引っぷりがアレだったんですけど(「あたしの滋賀くんに~」はどうかと思った)、一旦落ち着いてからの二人のやり取りは、にんまりしちゃうものがありました。ラブコメというよりはコメディ色が強いんだけど、でも最後にはラブ要素も生まれてきて、ああ、楽しくなっちゃう。
で、二人で最近紙面をにぎわせている路上強盗事件を追っていくわけですが、それに絡みながら、少女たちの友情物語も魅せてくれるからいいんですよ。間違っているとわかっていながら、それでも動くことができなかった友人を前にして、一子が放った言葉と、柾季が告げた言葉は忘れられないものがあります。
目を覚ました友人がひょっとしたら……と思ったりしますが、一子がどう動いていくのか楽しみですね。個人的には、意地の女・朔美も大好きなので、次作以降、活躍してくれたら嬉しいなと思ってますが、さて、どうなるのかしら。
東方ウィッチクラフト―垣根の上の人 (コバルト文庫)
竹岡 葉月
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