― レジーナ、私はあなたを愛している。誰よりも。
あの言葉は、何だったのか?
「……そう……そういうことだったの……」
23世紀。地球の治安部隊としてレジスタンスと戦っていた女隊長キャッスルと副隊長エイゼンが、火星の権力争いに巻き込まれていくという第二部の第七弾。マックスの働きにより、火星方面が有利になってきた月面都市との争いで、なお突き進もうとするユージィンに、軍部から不平の声が現れ始める中、キャッスルに父親についての真実が明かされて……というお話。
一方のラファエル。ユージィンの強引な戦運びによって、ユーベルメンシュたちが次々と倒れていくことを、何とかとめたいと思いつつ、思うようにもっていけないことに苦悩してるんだけど、そういう姿をキャッスルの前で見せないようにするところがいじらしい。というより、痛々しく見えてくるんだよなあ。好きな人に向かって思いをぶつけることができないなんて。怒鳴ればいいのに。奪い取ってしまえばいいのに。
まあ、それができるようなら苦労はないんだろうけどね。
そんな中、ヴィクトールがユージィンを追い落とすべく、いろいろ謀略を練ってるわけですが、自らの命すら駆け引きのタネにしちゃうところに、歪んだものを感じるなあ。それだけ焦っているのかもしれないけど、ユージィンが襲撃されたときの動揺っぷりに、ユージィンへの思いも見えてきて、彼らの間に何があったのかは、気になるところ。
そして最後。
今まで確執のあった父と娘のやり取りには、じんわりさせられました。父との距離に迷いながら、ぶっきらぼうに接していたキャッスルが、内心を漏斗できたのは、ほんと良かったと思いました。もしかしたら、もう二度と会えないかもしれないけれど、でも、最後に父と呼んだ彼女の気持ちは、きっと届いてくれたと思います。
さあ、本編もあと一冊で終わり。ここからどういう話になっていくのか、まったく予想つきませんが、終わりを惜しみながら、楽しみに待っていたいと思います。
キル・ゾーン 叛逆
須賀 しのぶ
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