こんなにラファエルと会うのが怖いのは、ラファエルが大切だから。彼を傷つけてしまうことがわかりきっているから。
そして ― きっと、ラファエルに軽蔑されてしまうから。
「きっとそれが、何よりの罰だわね……」
23世紀。地球の治安部隊としてレジスタンスと戦っていた女隊長キャッスルと副隊長エイゼンが、火星の権力争いに巻き込まれていくという第二部の第六弾。今回は、火星軍に入隊したキャッスルに、憎き父・オブライエンを保護するという任務が与えられて、地球へと向かうことになるお話なんですが……
あー!まさかまさか、本当にそうなるとは思わなかった。地球へと向かう前日の夜の出来事が、あまりにもショックで、下世話と思いながら、そっちばっかり気になってしょうがなかったです。そこまで、かの人の存在が大きくなってたなんて……。
思いを隠しきれないところに、キャッスルの弱さを感じますが、そもそも彼女がここへ来た理由が、ラファエルであっただけに、苦悩を見ているのがつらかったです。なるほど、罰かと思った次第。
一方、ラファエルは、ユーベルメンシュとしてのふてぶてしさを見せ付けながら、仲間に対しては甘くて、同調という自分の力を使っていってるんですが、うーん、大丈夫なのかなあと、E-59じゃなくても心配になってしまう。
っていうか、E-59。いらなんでもジョセフィーヌは……いえ、なんでもありません。
早々に再会が訪れてしまうところには、心が痛くてしょうがなかったですが、ここでシドーに会えたのは、ほんと嬉しかったなあ。自棄になっていたラファエルが、仲間と出会えたことで、心の均衡を取り戻し、誇りを思い出していくところが良かったです。やっぱり、彼らの原点は、キャッスル隊にあるんだよなあ。
個人的に印象に残ってるのは、キャッスルとオブライエンの対面ですね。今の自分の心にある愛が、憎いという感情だけを向けていたはずの父を、少しだけ許せるようになるとは、何とも皮肉を感じます。
でもそれ以上に、オブライエンのキャッスルに対する思いが良かったです。真実はどうあれ、親として子へ告げる言葉に、その言葉に込められた思いに、涙が出そうになりました。
いやあ、面白かった!
エイゼンの怒りが見えたところには驚きましたけど、ひょっとしたらいい意味で吹っ切ってくれるんじゃないかなと思うのは、僕だけかしら。できればキャッスルと……と思ってる僕はしつこいですね、はい。
それにしてもやっぱりユージィンは好きになれないなあと、マックスに対する謀略を見て思いました。モニカの訴えが、届かなかったのか、それとも……?
続きが気になるばかりです。
っていうか、あと二冊で、本当に終わるの、これ?
罰―キル・ゾーン
須賀 しのぶ
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