「俺、がんばるから。キャッスルにバカにされないように、ちゃんと強くなるから」
そう言って、ふいに赤くなる。
「そうしたら……また、会いに行こうと思うんだ。……会ってくれるか?」
23世紀。地球の治安部隊としてレジスタンスと戦っていた女隊長キャッスルと副隊長エイゼンが、火星の権力争いに巻き込まれていくという第二部の第三弾。今回は、元首ユージィンが、先日のコロニーEで大活躍して一躍時の人となったラファエルをお披露するという「宴」に関わるお話です。
表紙とタイトルをみただけで、すっげーワクワクしちゃいましたが、いやあ、楽しかった。期待にそぐわぬ「宴」でした。なんせ、キャッスルが美女に大変身するんですからね!
ただ、完成品はとてもきれいなんですけど、そこに至るまでの道のりが、お笑い満載でしたねぇ。ドレスとかヒールとかに悪戦苦闘したり、淑女然たる態度を取るために、きびしい教育を受けてヘロヘロになったり。
普段、キャッスルってしっかりものなイメージがあるから、こういうちょっと情けない姿を見ることができると、ニヤニヤしちゃいますね。やっぱり、キャッスル好きだ。
その間、エイゼンはやることなくて、飲んだくれてたんだけど、さりげなく身元保証人になってくれた情報部長官ヴィクトールと、情報バトルしてたりするから心臓に悪い。
一方のラファエルは、やっぱりキャッスルと再会できたってのが大きいよねぇ。別れることになっても、今度はユージィンに誘導されることなく、自分の思いを貫き通すんですから。いや、ちょっと危なかったりするんだけど、ユーベルメンシュとしての思いを汲み取るようになったあたりに、大きな成長を感じます。
E-73と74のために動いたところなんか、ほんと素敵で、人て一気に成長することがあるよなあと思いました。
そんな格好いいところを見せてくれたラファエルですが、宴の場でキャッスルを見たときの動揺っぷりといったら!視線釘付け、周囲の人も、ラファエルの気持ちが丸分かりになる様子が、可愛いったらないです。母たるアンゲリカとの間に、壁があることを知って落胆してただけに、こういう姿を見れたことは嬉しかったなあ。
ただまあ、キャッスルの思いは……、相変わらず微妙なところがあるようなないようなだけど。
とまあ、和やかなはずの宴が、最後に混乱を呼ぶところは、この二人がそろってるから仕方ないところだけど、ともあれ、再び場所が地球へ向かうっぽいですね。シドーやグッドリーと再会できることを期待したいと思います。
宴―キル・ゾーン (コバルト文庫)
須賀 しのぶ
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