「ここから出られるなら、本当に何でもするかい?」
「……お、おう」
「そうか。では明日、陸戦部隊の人間を連れてこよう」
「あ?」
ユージィンは微笑みながら、なんでもないことのように言った。
「おまえは、彼らと一緒にコロニーEに行くんだよ。アイロス」
23世紀。地球の治安部隊としてレジスタンスと戦っていた女隊長キャッスルと副隊長エイゼンが、火星の権力争いに巻き込まれていくという第二部の第二弾。今回はキャッスルたちが足止めを食らっているコロニーEで、火星の駐留舞台と月の部隊が「激突」するお話です。
ユーベルメンシュの考え方というのが、かなり特殊だってことが見えてきましたね。上に立つものに、絶対の服従しているわけでないってことだけど、でも、権力者からしたら、便利な「兵器」だよなあ。例の力があればあるほど、そうなるのかしら。
そう考えると、マックスはかなり異分子なんじゃないかしら。今回も、キャッスルたちのために動いたり、E-74を助けたりと、今までにない姿を見せてくれて、個人的好感度超アップ中。半身との間にあったことが関係しているのであれば、どれほどのことがあったのかしらと気になるばかり。
ユージィンの思惑も気になるけど、そんなユージィンに操られ始めてるラファエルも、うーん。まあ、もともと子犬っぽいところがあったので、孤独とかに耐えられないんだろうなあ。力があっても、ってことか。それ以上に、ユージィンの誘導がうまいのかもしれないけど。
肝心のキャッスルたちは、いつの間にやら火星の部隊の一員として戦う羽目になってたけど、敵の女兵士サウマフィの狂気っぷりをみて、自分も……と苦悩するあたりが、まじめですよねぇ。まあ、こういう人だから、みながついてきたんだろうけど。
悩みながら、迷いながら、それでも生きるために、声を張り上げて戦う姿が、とても良かったです。
そして、ようやく、ようやくの再会。ユージィンのことだから、直前ですれ違いでもさせるのかと思ってただけに、なんかすっごい嬉しかった。
ラファエルの喜びようはともかくとして、同じように嬉しいのに、それでも決してラファエルを甘えさせず、きっちり説教するキャッスルが素敵でした。さすが、隊長。ラファエルの扱いに、長けてるぜ。
ああ良かった……と思ったら、なんだかまたまた、きな臭い動きがありますよ。マックスの兄が登場してきたけど、これがいい味出してるなあ。いったいこの兄弟に何があったんだ?
おかげで、キャッスルはクリューガーの元へ、ラファエルはユージィンの元へいくことになりそうですが、さて、ここからどうなっていくのか、楽しみです。
盛り上がってきた!
激突(キル・ゾーン)
須賀 しのぶ
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