Home > ライトノベル > ショコラの錬金術師(2) ミルク色の秘薬 / 高見雛

ショコラの錬金術師(2) ミルク色の秘薬 / 高見雛

「……イルゼは、ルーウェン先生のことが嫌いなの?」
「そ、そんな聞き方、ずるいわ……」
イルゼは、唇を引き結んでアニカを睨みつけようとするも、顔に力が入らず、拗ねたような表情になってしまう。
「わからないの……」

錬金術アカデミーに通うアニカとイルゼが、ひょんなことからチョコレート専門店「トロイメリッシュ」に居候することになって、恋と魔法に翻弄されるシリーズの第二弾。今回は、トロイメリッシュの職人ルーウェンとクラウスに、訳ありの美女フランカが訪ねてきて……というお話。

あらあら可愛いお話になってきたじゃないですか。アニカをアカデミーに引き戻すためにやってきたはずのイルゼが、恋を自覚していくところにニヤリとしてしまう。意識してしまってからのドギマギ模様とか、つい墓穴を掘っちゃうところとか、普段お姉さんっぽさを見せているだけに、妙に可愛く思えた。アニカともちゃんと喧嘩できて、仲直りして。友だちだなあ。

恋を自覚するきっかけとなったのが、ルーウェンたちと過去を共有する儚げな美女フランカの存在ですが、まあ、彼女の役割は、登場当初から読めてしまうもので、そのあたりはちょっと物足りなくもある。今回って、恋と友情話としてはとてもいいんだけど、それ以外のところがあまり描かれていないのが残念です。チョコにしろ、錬金術にしろ、ほとんど出てこなかったし。

ただ、その分キャラクタの魅力はたっぷりでした。新登場のイルゼの兄マリオンの引っ掻き回しっぷりといったらもう!ちょっとした鍵をもっていたとはいえ、それほど話しに絡んではいなかったのに、そのシスコンっぷりと愛嬌の良さによる騒動は楽しかった。イルゼからすると疫病神でしかないだろうけど。個人的に、マリオンの冒険物語が読みたい(真顔)。

フランカの存在とアニカの薬によって、ちょっと態度が変わってしまったイルゼが、浮き上がったり沈んだりと忙しくしているところや、そんな彼女を積極的に、あるいは腹黒く応援する仲間たちの様子を見ては、ニヤニヤするお話でした。

最後ちょっと駆け足気味だったので、もうちょっと何かあってほしかったな。

ショコラの錬金術師 2 ミルク色の秘薬 (ショコラの錬金術師シリーズ) (コバルト文庫) - 高見 雛

ショコラの錬金術師 2 ミルク色の秘薬 (ショコラの錬金術師シリーズ) (コバルト文庫)
高見 雛

集英社(文庫)
Amazon | bk1


関連エントリー
[高見雛] [コバルト文庫] [ライトノベル]

Home > ライトノベル > ショコラの錬金術師(2) ミルク色の秘薬 / 高見雛

Trackback:0

TrackBack URL for this entry
http://www.booklines.net/mt/mt-tb-t.cgi/4667
Listed below are links to weblogs that reference
ショコラの錬金術師(2) ミルク色の秘薬 / 高見雛 from booklines.net

Comment:0

Comment Form
Remember personal info

Home > ライトノベル > ショコラの錬金術師(2) ミルク色の秘薬 / 高見雛

Search
お気に入り

異形の王子と毒を吐く少女の恋の物語

4048700588

他人を寄せつけぬ毒を載せた言葉を吐いていた少女が、王子と伝承と出会ったことで、信じる思いを紡ぐようになる、その祈るような思いに涙しました。懐かしき人たちとの再会もまた素敵。→感想


それは血の繋がらない家族の物語。

4048700480

大きな山や谷があるようなお話しではないんだけれど、クセのある七人のきょうだいが共に暮らすその家には、じんわり温かい家庭がありました。それぞれ抱えているものはあるけれど、この家族ならきっと支え合いながら乗り越えてくれると信じてる→感想


それは「夢利き」が語る人の夢の物語。

夢の上(1) 翠輝晶・蒼輝晶 多崎礼

最高傑作級!辛くとも好きな人と共に歩める幸せ、あるいは人の夢に乗る幸せと切なさ。独立しながら、リンクする物語は、温かさに、人を想う気持ちに満ちあふれて、胸が熱くなる。人が人と出会うことの素晴らしさは、時に眩しくもあり、切なくもなるんだなと思いました。→感想


江戸時代。新たな暦を作る偉業を成し遂げた渋川春海の物語。

天地明察

最高傑作!碁打ちであり、算術家でもある男が、打ちのめされ挫折して挫折して挫折して、でも夢を忘れられず、立ち向かう姿に、どれほど興奮させられたか、泣かされたことか!さりげなく描かれる恋も素晴らしく、読み終わりたくないとこれほど思った作品はありません。 → 感想


左遷された北嶺で隠居生活を堪能しようとした史官ヤエトの前に、皇女が太守としてやってくるお話。

翼の帰る処 上 (1) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-1)翼の帰る処 下 (3) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-2)

中間管理職的苦労に悩まされるヤエトの姿がとても楽しいですが、それだけじゃなく、北嶺と帝国の歴史的秘密が見えてくる展開に興味を惹かれること請け合い!超オススメです!→上巻感想 / 下巻感想


普通の社会人であるこかげが、異世界の騒動に巻き込まれるお話。

wonder wonderful 上wonder wonderful 下

やさしさで涙する物語でした。あ、もう最高!王宮話やら恋愛要素やらも非常に楽しく、読み進めるにつれてゴロゴロ転がりまわりたくなること必至です!今年一番のオススメ!→感想 上/ 感想 下

なかのひと

Page Top