Home > ライトノベル > [今野緒雪] マリア様がみてる 卒業前小景

[今野緒雪] マリア様がみてる 卒業前小景

「もちろん、祐巳さんだって、そのことはわかっているはずよ。だって、先代の紅薔薇さまの言葉をずっと大切にしているから」
「先代の紅薔薇さまの言葉って……」
瞳子が尋ねる。志摩子さんは、二階の通称「ビスケット扉」の前でほほえんだ。
「妹は支え、って」

タイトルどおり、卒業式直前のリリアン女学園高等部の模様を描いた連作短編集です。
桂さんのラケット話や三奈子さんに逆インタビューという粋な計らいのお話があったり、あの蔦子さんが先輩たちにギャフンと言わされたと思ったら、聖が珍しくも由乃と語ったり乃梨子たちとニヤミスしたり。

ちょっと寂しくて、用もないのになんとなく家に帰りがたい。もう少し学校にいたい。そんな女の子たちの気持ちが、あちらこちらで見せてくれる姉と妹のお話から伝わってきます。いいなあ、こういう雰囲気。

そんな中でも一番良かったのはやっぱり、祐巳と祥子さまのお話ですね。「薔薇の館の三年生の忘れ物捜索」でリボンを見つけた祐巳が、持ち主であるお姉さまを探しながら、思い出を辿る道のりは、こちらまで胸にくるものがありました。
あの完璧を目指す祥子さまが、なぜ薔薇の館にリボンを忘れていったか。
そのことがわかるラストの姉妹のシーンに、思わず涙。

卒業前日話なので、しんみりさせられる話が多かったですが、こういうお話大好きです。

さて、次あたりは卒業式になるのかな。あるいは短編挟んだりするのかしら。ともあれ、もうすぐ祥子さまとお別れなのは間違いないですね。
個人的には、祥子さまと祐巳の関係があるからこそのマリみてだと思っているので、祥子さまが卒業しちゃったら(自分の中で)終わりだと思ってるんだけど、実際のところ、どこまで続くんでしょうね。

マリア様がみてる卒業前小景 (コバルト文庫 こ 7-59) - 今野 緒雪

マリア様がみてる卒業前小景 (コバルト文庫 こ 7-59)
今野 緒雪

集英社(文庫)
Amazon | bk1


関連エントリー
[今野緒雪] [コバルト文庫] [ライトノベル]

Home > ライトノベル > [今野緒雪] マリア様がみてる 卒業前小景

Trackback:0

TrackBack URL for this entry
http://www.booklines.net/mt/mt-tb-t.cgi/2673
Listed below are links to weblogs that reference
[今野緒雪] マリア様がみてる 卒業前小景 from booklines.net

Comment:0

Comment Form
Remember personal info

Home > ライトノベル > [今野緒雪] マリア様がみてる 卒業前小景

Search
お気に入り

異形の王子と毒を吐く少女の恋の物語

4048700588

他人を寄せつけぬ毒を載せた言葉を吐いていた少女が、王子と伝承と出会ったことで、信じる思いを紡ぐようになる、その祈るような思いに涙しました。懐かしき人たちとの再会もまた素敵。→感想


それは血の繋がらない家族の物語。

4048700480

大きな山や谷があるようなお話しではないんだけれど、クセのある七人のきょうだいが共に暮らすその家には、じんわり温かい家庭がありました。それぞれ抱えているものはあるけれど、この家族ならきっと支え合いながら乗り越えてくれると信じてる→感想


それは「夢利き」が語る人の夢の物語。

夢の上(1) 翠輝晶・蒼輝晶 多崎礼

最高傑作級!辛くとも好きな人と共に歩める幸せ、あるいは人の夢に乗る幸せと切なさ。独立しながら、リンクする物語は、温かさに、人を想う気持ちに満ちあふれて、胸が熱くなる。人が人と出会うことの素晴らしさは、時に眩しくもあり、切なくもなるんだなと思いました。→感想


江戸時代。新たな暦を作る偉業を成し遂げた渋川春海の物語。

天地明察

最高傑作!碁打ちであり、算術家でもある男が、打ちのめされ挫折して挫折して挫折して、でも夢を忘れられず、立ち向かう姿に、どれほど興奮させられたか、泣かされたことか!さりげなく描かれる恋も素晴らしく、読み終わりたくないとこれほど思った作品はありません。 → 感想


左遷された北嶺で隠居生活を堪能しようとした史官ヤエトの前に、皇女が太守としてやってくるお話。

翼の帰る処 上 (1) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-1)翼の帰る処 下 (3) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-2)

中間管理職的苦労に悩まされるヤエトの姿がとても楽しいですが、それだけじゃなく、北嶺と帝国の歴史的秘密が見えてくる展開に興味を惹かれること請け合い!超オススメです!→上巻感想 / 下巻感想


普通の社会人であるこかげが、異世界の騒動に巻き込まれるお話。

wonder wonderful 上wonder wonderful 下

やさしさで涙する物語でした。あ、もう最高!王宮話やら恋愛要素やらも非常に楽しく、読み進めるにつれてゴロゴロ転がりまわりたくなること必至です!今年一番のオススメ!→感想 上/ 感想 下

なかのひと

Page Top