美女たちを連れ去り、外国のスケベオヤジへと売り飛ばす「人さらい船」の話を聞いて、周囲の反対を無視しておとりになった総長のシアシーカは、あっさりとさらわれてしまった。彼女を守るべく役目を仰せつかっていたハルセイデスとその一行は、なんとか彼女を救い出したが、囚われの身になっていた美女のひとりアスティルは、自分は女性ではないと、なにやら素性を隠して……
優秀だけど堅物な軍人ハルセイデスが、個性的な部下と共に、ノーテンキな姫総長を守りながら、旅をするお話の第二弾です。今回は、素性を隠す男装の女騎士を、目的地まで送り届けようとしたら、お家騒動に巻き込まれて……みたいなお話です。うん、たぶん、間違ってない。
いやあ、笑った笑った。相変わらずのノーテンキさを振りまくシーカの天然っぷりが楽しくて楽しくて。さらわれたのに圧倒的食欲で相手の食糧を奪ったり、のぞきをしたり、セクハラ三昧なところが、ツボにくるったらないです。なんだ、このセンスは。最高じゃないか!
そんな総長の面倒をみねばならないハルさんが不憫でなりません。総長のアスティルに対するセクハラを止めさせるための自己犠牲に涙しました(笑いすぎて)。
いろいろ振り回されて、お怒りになることも多いけど、お似合いですよねー。微笑ましくなってくる。
アスティルの呪いについては不幸だなと思いますが、そんな彼女(?)をみっちり鍛える辺りに、ハルセイデスの不器用な優しさが見えます。団のメンバーも、ハルセイデスの性格を把握して、信頼と親愛を見せてくれてるところが、何とも心地よい雰囲気を作ってくれますね。厳しいかもしれないけど、こういう旅路は楽しそうだ。
今回、団員の中では、女大好きファーンのバカさっぷりが目立ちましたが、個人的には、ノールソールの株が一気に上がりました。手抜きの天才って!立会いですら手を抜くとは、素敵過ぎ。手抜きが生んだ大技に笑ったのは僕だけじゃないはず。
お家騒動については、アスティルの婚約者の性格の良さ(いい性格しているねぇという良さ)にやられましたが、むしろ、シーカの秘密やミトラーダ側の思惑とかが見えてきたことが興味深いです。っていうか、天然な振りして、実際天然なんだろうけれど、それでもいろいろ秘密を持ってそうなシーカが、今後どういう動きを見せてくれるのか楽しみですね。
ただ、笑いこそあったものの、シーカとハルセイデスのつながりを感じる描写が、ちょっと物足りないなあと思ってたら、最後に来てくれましたか。傷ついたハルセイデスを看病したがるシーカと、好き勝手やらせるハルさんにニヤニヤ。
グランドマスター!呪われた女騎士?
樹川 さとみ
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