Home > ライトノベル > [今野緒雪] マリア様がみてる 薔薇の花かんむり

[今野緒雪] マリア様がみてる 薔薇の花かんむり

今日こそ、瞳子ちゃんにこれを渡す……その決心が高ぶったせいか、いつもよりも早く目覚めてしまった祐巳は、偶然にも、マリア様の像の前で瞳子ちゃんに出会えた。舞い上がってる自分がちょっと恥ずかしいけれど、昼休みに会う約束をして別れた後、とんでもない光景を目にしてしまった。いや、きっと、見間違いだ。あの小笠原祥子さまが、長い髪を振り乱して走っているなんて……

妹問題がどうなるかについては、表紙のイラストで一目瞭然ですよね!散々、焦らされたお詫びかどうかわかりませんが、初っ端からロザリオ授受のお話を読むことができて……、じわりとさせられるばかり。

妹ができる喜びと、お姉さまである祥子さまとの距離ができてしまうのではないかという不安と。複雑な気持ちに戸惑う祐巳を、優しく包み込んでくれる祥子さまが素敵でした。きっと同じような経験を祥子さまもしたんだろうなあ。大切な人と繋がることの重さを感じさせてくれます。

お姉さまの心を受けて、晴れて姉妹となったふたりが、はじめてお互いを呼び合うときのやり取りに、にんまり。ふたりとも良かったねと、じわりと浮かぶものがありました。報告を受けたとき、乃梨子が泣いた気持ちがすっごいよくわかりましたね。

このお話だけでも大満足でしたが、姉妹問題が終わったと思ったら、どうも祥子さまの様子が変で、何を隠しているやら、気になるばかりでした。祐巳といるときは、わりと普通なんだけどなあ。気になりつつも、お姉さまへの信頼の方が上回るところが、二人の絆の強さを思わせますね。由乃だったら、ぜったい無理やり聞き出してるけど、それはそれで黄薔薇の絆か。
ま、この祥子さま問題は、次なる遊園地リベンジで明かされるのかな。紅薔薇三姉妹の競演が楽しみ。

他には、つぼみたち初の単独の仕事である「三年生を送る会」の準備模様が描かれてましたが、随所で姉とか妹を大切に思う人たちの言葉が聞けて、思わず幸せな気分にさせられちゃいます。姿は見せねど存在感アピールな聖の差し入れや、令の「遺言」など、思わずグッとさせられました。

最後がまた素晴らしい終わり方で。
山百合会のメンバーだけで行なわれるお別れ会は、このシーンだけ切り取って、大切に持っていたいと思わせてくれるものがありましたね。もうすぐ、見えてくる別れの時間を考えると寂しいですが、スーパー一年生たちの活躍をみたら、これからも山百合会は大丈夫だと思いますね。

いやあ、素晴らしかった。読み終わったとき、優しい気持ちでいっぱいになってる自分がいることに気づきました。こういう気持ちを作り上げてくれるんだから、やっぱりこのシリーズはすごいですよね。あー、満足満足。次作もとっても楽しみですね。
オススメ。

マリア様がみてる薔薇の花かんむり- 今野 緒雪

マリア様がみてる薔薇の花かんむり
今野 緒雪

集英社(文庫)
Amazon | bk1


関連エントリー
[今野緒雪] [コバルト文庫] [ライトノベル]

Home > ライトノベル > [今野緒雪] マリア様がみてる 薔薇の花かんむり

Trackback:2

TrackBack URL for this entry
http://www.booklines.net/mt/mt-tb-t.cgi/1968
Listed below are links to weblogs that reference
[今野緒雪] マリア様がみてる 薔薇の花かんむり from booklines.net
薔薇の花かんむり from Alles ist im Wandel 2007-10-03 (水) 20:05
マリア様がみてる薔薇の花かんむり (コバルト文庫 こ 7-55)今野 緒雪 集英社 2007-10-02売り上げランキング : 3Amazonで詳しく見...
『マリア様がみてる…薔薇の花かんむり』 from ひろしのアニオタ日記 2007-10-25 (木) 13:23
『瞳子、と呼び捨てにしてください』(瞳子

Comment:0

Comment Form
Remember personal info

Home > ライトノベル > [今野緒雪] マリア様がみてる 薔薇の花かんむり

Search
お気に入り

左遷された北嶺で隠居生活を堪能しようとした史官ヤエトの前に、皇女が太守としてやってくるお話。

翼の帰る処 上 (1) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-1)翼の帰る処 下 (3) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-2)

中間管理職的苦労に悩まされるヤエトの姿がとても楽しいですが、それだけじゃなく、北嶺と帝国の歴史的秘密が見えてくる展開に興味を惹かれること請け合い!超オススメです!→上巻感想 / 下巻感想


普通の社会人であるこかげが、異世界の騒動に巻き込まれるお話。

wonder wonderful 上wonder wonderful 下

やさしさで涙する物語でした。あ、もう最高!王宮話やら恋愛要素やらも非常に楽しく、読み進めるにつれてゴロゴロ転がりまわりたくなること必至です!今年一番のオススメ!→感想 上/ 感想 下


わくわくするような大冒険がしてみたいな

時載りリンネ! 1 (1) (角川スニーカー文庫 203-1)時載りリンネ! 2 (2) (角川スニーカー文庫 203-2)

本を読むことで、滋養と時を操る力を得る「時載り」一族。読書よりも遊ぶことのほうが大好きという、おしゃまな女の子・時載りのリンネと、彼女に振り回される男の子・久高が繰り広げる冒険物語。どの年代の人が読んでも楽しめる最高のジュブナイルです。→感想


十八番目の皇女という立場から、何も手にすることができなかった月華が、心の内に「龍」を飼う涼狐の剣舞に惚れて、剣を手にする中華風ファンタジーのボーイ・ミーツ・ガール。

DRAGONBUSTER 1 (1) (電撃文庫 あ 8-13 龍盤七朝)

淡々と語られている物語だと思っていたのに、気づけば引き込まれています。溜め込んだエネルギーが、次なる巻で爆発してくれることでしょう。背筋がゾクゾクするほど、楽しみでなりません。→感想

なかのひと

Page Top