毎年全国大会で入賞するほどの実力を持つ放送部は、入部するにもオーディションがあるぐらい人気がある。そんな放送部でパーソナリティを務めてるのが、わたしの大の親友なちるちゃんだ。いつだって、わたしを助けてくれるカッコいいなちるちゃんについて、今日もいつものように、放送部へと遊びにいったら、そこには前パーソナリティの南先輩がいて……
parganさんの感想を読んで手に取りました。
パーソナリティのなちる、てきぱきと物事をこなしていく様子から、誰もがさん付けで呼んでしまう月子、月子の従兄でみひろに思いを寄せる徹、感情をあまり表に出さない愁也という放送部の男女四人と部外者のみひろが繰り広げる学園青春物語でいいかな。
少数精鋭な放送部が、部員獲得を目指すお話……というと、ちょっと違う気もするけど、概ねそんな感じです。少なくとも始めは。
何と言っても、良かったのは、元気いっぱいな放送部パーソナリティのなちると、引っ込み思案なみひろとの間で繰り広げられる微笑ましいやり取りですね。なちると一緒にいることを嬉しく思うみひろの気持ちや、落ち込みそうになったとき、みひろの励ましで元気復活するなちるの様子などは、ほんと可愛いったらないです。
さらに男女四人+部外者みひろの間で物語が進むうちに、誰々が誰々を好きなんだなあ、みたいなものが感じられて、中には誤解があったりもして、思いのすれ違いが感じられるところにニヤリです。それぞれの思いを通して、学校生活(というか部活動)が描かれていくところがいいですね。
このまま部員獲得の物語になるのかと思ったら、まさかまさかの超展開。いきなり、学校を揺るがす事件が発生して、さらにカリスマ教育革命な先生が校長になってと、物語がドンドン違う方向に言っちゃったのは、うん?と思わなくもない。
そんな中でも、自分たちのできることを、と動く放送部員たちの仕事っぷりは好ましいものがありました。まあ、そういうの見ちゃうと、なおさら普通に学校ものにしてくれれば……とも思っちゃうんだけど。
とはいえ、学校中のガラスが割られる事件や脅迫状が届いてたなど、サスペンスな展開が目白押しな後半は、それはそれで面白かったです。
不満があるとすれば、いったいこれにどう決着がつくのかと楽しみにしてたら、ブツ切りされた事ですね。まさかこんな引きをされるとは思ってもいなかったです。さすがにこれでは気になり過ぎるので、続編は買いますが、むしろ番外編とかで、それぞれの恋愛模様を書いてくれる方が、個人的には嬉しいかも。
カレン坂高校可憐放送部 (コバルト文庫 ひ 8-1)
ひびき 玲音 鈴本 紅
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