ロイデン王国では、女性が王位に就くことが決められているが、ミーシャが王位に就くには、まず聖夫を迎えなければならない。十六という年齢では、まだ早いと思っていたけれど、母である陛下の意志は固い。
逃げるわけにはいかないけれど不安に包まれたミーシャは、一人になりたくてそっと宮殿を抜け出したが、そこで見知らぬ男に捕まったため、とっさに侍女だと身分を偽ったが……
結婚よりも、身体を受け入れることが不安な姫さまに、気になる人ができたら、それは夫となる人の双子の兄だったというお話です。面白い!っていうほどのことはないんですが、何かと気になって一気に読んでしまいました。不思議な魅力だなあ。
王家の結婚ってことで、周囲の人が子を産め系の話を持ちかけてくるんですが、それほど色気を感じないのは、ミーシャの子供っぽい活発さと、行為に対する不安に思う気持ちが見えてるせいかな。恐らく破瓜する好意よりも、国民の期待を背負って即位することのほうが不安だったんだろうなあ。
身体を許さなければ、まだ猶予があるかもと思ったのかどうかわかりませんが、儀式を明日に明日にと伸ばす気持ちが伝わってきますね。
ロダーと寝所を共にさせようと、躍起になる大神官に怒るミーシャの気持ちもわからなくないですが、国を守ろうとするものとの覚悟の違いが、大きく見えましたね。甘えてるところが多々見えて、周囲の人が大変だなあと思いつつ、ミーシャの気持ちも分かるだけに、掟に従わねばならない人たちの歯痒さを感じました。
比較的早い段階から、どういう流れになるのかはわかるんですが、あー、なるほど、こうするのかと思わず納得。皆が皆、愛する人のために動いたという結末は、良かったのかもしれません。
ただ、個人的には「ロジエル」のほうが好きかな。あの雰囲気はなかなか得がたいものがあると思うので、できれば続きが読みたいんだけど、どうなったんだろう?
女神の恋人―ロイデン・ロータス・オラトリオ
桃井 あん
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