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[今野緒雪] マリア様がみてる クリスクロス

学校で下駄箱の蓋を開けたら、リボンのついた小さな包みとピンクの紙袋が、ちょこんと入っていた。間違えたかと思って名札を確認したけれど、ちゃんと「福沢」と書かれていた。まさか、自分宛にチョコレートがくるなんて。
今日は二月十四日。全国ではバレンタインデー当日であり、祐巳たち薔薇の館の住人にとっては『次期薔薇さまのお宝探し大会』が開催される日で……

というわけで、新聞部プレゼンツ『次期薔薇さまのお宝探し大会』のお話です。
バレンタインデー当日ということもあって、生徒たちがチョコレートを渡しあうシーンがちらほら出てきます。薔薇さま方も同じですが、清潔感溢れるというか、神々しさすら見えてくる白薔薇よりも、今回は紅薔薇姉妹のチョコシーンが良かったです。甘々で、読んでるこっちが照れてしまう。祥子さまのデレっぷりは、もはや最強ですね。
ちなみに、笙子ちゃんが蔦子さんへ贈ったプレゼントが、とってもらしくて素敵でした。

宝探し方面では、黄のカードを探す視点と紅のカードを探す視点から描かれています。白はヒントだけで、読者も一緒に考えてね、っというところでしょうか。
黄のカードを巡る女の争いは、なかなかに皮肉が利いてて笑えます。何気にいい性格してるじゃないですか。彼女たちの半日デートはぜひぜひ見てみたいですね。

紅のカードを探す視点は、誰に焦点があたっているかと言ったら、もちろんこの人しかいない祥子さま。まさかこんな方法でくるとは思わなかった。姉の余裕を感じる策士っぷりにニヤリとさせられます。
でも、祐巳からしたらお姉さまのふふふ笑いは恐ろしいんだろうなあ。二人の様子を見ているだけで楽しいです。

白のカードの場所は残念ながら明かされず。つまりは続くわけです。こんなところで!とはいえ、ヒントはあるので、すぐに思いあたりますけど。まさかマリみてで、捻りまくりなんてことはないよな。うん。

肝心の祐巳の妹問題については、半分棚上げかなという感じだったので、素直に宝探しを楽しんでいたら、最後に急展開を迎えて驚きでした。いや、たしかに乃梨子の話は良かったけど……。あそこから最後に至るまでの間に、どんな心情の変化があったのかが、あまり描かれてなかっただけに、え、何で?みたいな感じです。

まだ結論は出てないので、こちらも白カードと同じくお預けですが、こうなっちゃったら、今度はじっくり二人だけの物語を描いてほしいかな。たぶん、決着までには、もう1冊ぐらいは挟むことになりそうな気がするんだけど……。それとも次で決まるかな?
いずれにせよ、次作が待ち遠しいですね。

マリア様がみてる (クリスクロス) - 今野 緒雪

マリア様がみてる クリスクロス
今野 緒雪

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