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[今野緒雪] マリア様がみてる 大きな扉 小さな鍵

瞳子の目的は、負けることだった。そのことに乃梨子だけでなく、祐巳も気づいていたが、理由については二人ともわからなかった。
二人の問題については山百合会のメンバー全員が心配をしていたが、柏木も心配していることを祥子は知ってしまった。ただし、それは二人の問題というよりは、瞳子の問題についての心配で……

前作と合わせて一冊というぐらいの分量ですね。ようやく瞳子の隠し事が明らかになりました。ま、わりとあからさまなので、秘密はすぐに思い当たりまね。実際のところ、どれぐらい衝撃を受けるものなのか自分ではわかりませんが、瞳子にとっては自分の位置が定まらなくなるほどの出来事だったんでしょう。
ぐるぐると揺れる心の動きは、まるで祐巳を見ているようでした。ああ、外面を取り繕うことができるという差があれど、やはり似ている二人なんだなあと思いました。

今回はいろんな人の視点から物語が描かれています。一章よりも短いターンでコロコロ視点が変わるのは珍しい気がする。乃梨子、祥子、由乃と移り変わり、後半は瞳子からの視点で心情が描かれていきますが、祐巳視点がないというのも珍しいですね。
周囲の視点から見ることで、逆に祐巳の視点が見えてくるというのも良かったです。何か落ち着きが出てきてるんですが、それはそれでちょっと寂しいかも。

ちなみに今回のベストシーンは白薔薇姉妹のほんわかシーンです。志摩子さんのオトボケに思わず赤面したくなりました。ああ、仲良き白薔薇め。聖のときはこんなことがなかっただけに、妙に恥ずかしいなあ。
ちなみに面白かったのは、由乃視点の物語ですね。やはりギャグ担当はこの人か。これからも突っ走ってください。

個人的には最後の瞳子に見えた希望の光の相手が想像と違っていたので、おろっと思いましたが、まあまずは足場固めってところですかね。どうやらクラスでも孤立してるようだし、少しずつ自分を取り戻して、次こそは、って感じだと思います。そう願いたい。
祐巳が瞳子をどう包んでいくのか楽しみですね。

マリア様がみてる (大きな扉小さな鍵) - 今野 緒雪

マリア様がみてる (大きな扉小さな鍵)
今野 緒雪

集英社(文庫)
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瞳子問題解決したら、 乃梨子主役白薔薇メインで第二期シリーズ希望。
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