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[樹川さとみ] ねじまき博士と迷い猫

研究以外にはまるで興味を持たない天才少年博士のアレックスは、行方不明である祖父の友人の頼みということで、森の動物に育てられたというリーを引き取ることになった。ところがリーは捕まえようとすれば、噛み付いてくるほど凶暴。
意地で家まで連れてきたが、それからというもの、平穏に研究だけをしていたアレックスの周りは騒動だらけで……

2006年下半期ラノサイ杯のシリーズ部門で目について、月季さんが推してくれたので、手にとってみました。若くして博士号を取り、当代となったアレックスが、動物に育てられたというリーを引き取ってからのなんやかんやを描いたお話です。

あーいいな。ほのぼのする。天才といいながら、研究以外のことはからきしだめというアレックスの子供っぽさがかわいいなあ。
特にリートのやり取りは、慣れない感じがバリバリで、さりげなさを装う姿に、ニヤニヤです。

はじめは逃げることを考えていたリーも、人間には慣れてなくて、不器用な博士の言葉に泣きはらしたこともあったけれど、ちょっとずつ相手のことがわかるようになってきて、ちょっとずつ慣れていくところがいいですね。何かホントに猫みたいだ。あのピアノのシーンは、ふたりの距離がとてもよく出てて、ものすごく良かったです。

ひとつひとつのエピソードで、喧嘩したり問題がおきたりと、静かなときはないんだけど、それぞれの結末は、何かホッとするような感じで、いいなーと思わず羨ましくなるぐらい温かいです。
かぼちゃ頭の人形ジャックが、さりげなくいい味だしてますよね。

素直に口に出す分、リーのほうが、人間関係の作り上げ方はうまいような気がしますが、博士だって不器用ながらいろいろやってるんですよね。口では生意気なことを言っちゃうのでわかりにくいけど。ま、このあたりは、博士が常識を知っていけば、何とかなるような気がするんですけどね。リーが起こした騒動の始末を、きっちりつけたときのアレックスはカッコよかったなあ。
ちなみにアレックスが研究以外でほしいと言ったものは、僕もほしいです。

天才と言われつつも、身近にかなわぬ人がいてという博士の苦悩には驚きましたが、自分にとって大事であるものを違えなかったのは、良かったですね。もっと何かあるかと思っていた身としては、微妙に拍子抜けな感がないわけでもないですが、今後は父親の話とかが絡んでくるのかな。
二人の仲がどうなっていくのかわかりませんが、続きが楽しみですね。

ねじまき博士と迷い猫 - 樹川 さとみ

ねじまき博士と迷い猫
樹川 さとみ

集英社(文庫)
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Comment:2

月季 2007-02-27 (火) 20:44

こんばんは。

いい感じに和んでもらえて良かったですw
3巻で終わってしまうのが惜しいなぁと思う位。

アレックスがツンツンだけど、その周囲にいる人達がそんな性格を理解して温かく見守っているというのがいいですね。
リーとの同居生活もどうなっちゃうの?と思いつつも、不器用ながらも歩み寄っていく姿が微笑ましい。
ドタバタしつつも和んでしまう。この雰囲気は貴重です。


どうも最近はかぼちゃ頭のキャラに弱いらしい月季でした。
それではこの辺で。

deltazulu 2007-02-28 (水) 20:05

和みますね。こういった作品大好きです。オススメありがとうございます。
3巻で終わってしまうとは残念ですねぇ。大事に読んで行こうっと。

> どうも最近はかぼちゃ頭のキャラに弱いらしい月季でした。
僕もかぼちゃ頭キャラに弱いです(笑)

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