徳川家の行く末をどうするか。竹千代派と国千代派の争いが日に日にひどくなる様をみた家康は、天海僧正から一案を受けた。両派より選出した剣士の勝敗をもって、決断してみては、と。だが、そうなると今度は、剣士を選ぶことに争いが生まれるかもしれない。ならば、家に影響のない忍者を使ってみよう。そして、千年の敵としてにくみ合う二つの一族、伊賀と甲賀の争いをもって、相続争いにケリをつけることにしたが……
四百年もの間、互いの血を流すことを許されなかった伊賀と甲賀の禁制が解き放たれて、それぞれが秘術を尽くし、死闘を繰り広げるお話です。
読んだことがないというと「マジで?」と驚かれ、「絶対ハマるから」とオススメされまくった忍法帖シリーズ、手を出してみましたたが、これはほんと面白かった!読む手が止まらないとは、まさにこのこと。
なんといっても、伊賀と甲賀の選ばれたものたちの戦いの様子がすごいです。どいつもこいつも化け物のように人間離れしていて、何をしでかすか予想つかないだけに、目を離す暇もないぐらい。グロテスクな描写すら小気味よく思えるほどです。
しかも面白いのは、それって強いの?と思うような術が、圧倒的強さを誇る忍者を打ち破ったり、これってどうあがいても勝てっこないよ!と思うような術を、あざやかに打ち破っていったりと、次から次へと襲い掛かってくる展開に引き込まれっぱなしでした。
また戦いだけじゃなくて、悲哀もあるから先が読めないんですよねぇ。伊賀と甲賀の間には恨み辛みが、積み重なっているんだけど、両一族の跡継ぎである朧と弦之介が恋仲になってるから、なんともやるせなくなるんですよね。両者の戦いが止められないのであれば、せめて誤解だけは解きたいと願う朧の思いとか切なくて。
次々に倒れ/倒されていく両者の忍者の屍を超えて、ふたりはどういう決断をするのかというあたりが、最後までドキドキでした。
竹千代か国千代かということについては、既に知っているので、どうやってそこへたどり着くのかと思ったんですが、まさか、そうくるとは思わなかった。ある意味、容赦がないというか、いや、むしろ自然と思うべきなのかなあ。中盤の熱さと、悲哀を思うと、なんとも言えないやるせなさたっぷりで、とてもよかったです。
これはぜひとも他の忍法帖シリーズも読んでみねば。
文句なしでオススメ!
甲賀忍法帖―山田風太郎忍法帖〈1〉 (講談社文庫)
山田 風太郎
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- ジャラル 2008-04-02 (水) 11:45
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『バジリスク ~甲賀忍法帖~』として講談社で漫画化、その漫画を原作として京都アニメーションでテレビアニメ化されて、双方とも傑作と評判です。
但し、実写映画化の『SHINOBI-HEART UNDER BLADE-』は2005年のワースト映画No1に選ばれているのでご注意を(笑)。 - deltazulu 2008-04-20 (日) 09:52
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あ、そっか。漫画化もされてたんでしたね。買った本の帯には映画化の話しかなくて……
> ワースト映画No1に選ばれている
むしろ見たくなってきました(笑)





