Home > ファンタジー > [山田風太郎] 甲賀忍法帖 山田風太郎忍法帖 1

[山田風太郎] 甲賀忍法帖 山田風太郎忍法帖 1

徳川家の行く末をどうするか。竹千代派と国千代派の争いが日に日にひどくなる様をみた家康は、天海僧正から一案を受けた。両派より選出した剣士の勝敗をもって、決断してみては、と。だが、そうなると今度は、剣士を選ぶことに争いが生まれるかもしれない。ならば、家に影響のない忍者を使ってみよう。そして、千年の敵としてにくみ合う二つの一族、伊賀と甲賀の争いをもって、相続争いにケリをつけることにしたが……

四百年もの間、互いの血を流すことを許されなかった伊賀と甲賀の禁制が解き放たれて、それぞれが秘術を尽くし、死闘を繰り広げるお話です。

読んだことがないというと「マジで?」と驚かれ、「絶対ハマるから」とオススメされまくった忍法帖シリーズ、手を出してみましたたが、これはほんと面白かった!読む手が止まらないとは、まさにこのこと。

なんといっても、伊賀と甲賀の選ばれたものたちの戦いの様子がすごいです。どいつもこいつも化け物のように人間離れしていて、何をしでかすか予想つかないだけに、目を離す暇もないぐらい。グロテスクな描写すら小気味よく思えるほどです。
しかも面白いのは、それって強いの?と思うような術が、圧倒的強さを誇る忍者を打ち破ったり、これってどうあがいても勝てっこないよ!と思うような術を、あざやかに打ち破っていったりと、次から次へと襲い掛かってくる展開に引き込まれっぱなしでした。

また戦いだけじゃなくて、悲哀もあるから先が読めないんですよねぇ。伊賀と甲賀の間には恨み辛みが、積み重なっているんだけど、両一族の跡継ぎである朧と弦之介が恋仲になってるから、なんともやるせなくなるんですよね。両者の戦いが止められないのであれば、せめて誤解だけは解きたいと願う朧の思いとか切なくて。
次々に倒れ/倒されていく両者の忍者の屍を超えて、ふたりはどういう決断をするのかというあたりが、最後までドキドキでした。

竹千代か国千代かということについては、既に知っているので、どうやってそこへたどり着くのかと思ったんですが、まさか、そうくるとは思わなかった。ある意味、容赦がないというか、いや、むしろ自然と思うべきなのかなあ。中盤の熱さと、悲哀を思うと、なんとも言えないやるせなさたっぷりで、とてもよかったです。
これはぜひとも他の忍法帖シリーズも読んでみねば。

文句なしでオススメ!

甲賀忍法帖―山田風太郎忍法帖〈1〉 (講談社文庫) - 山田 風太郎

甲賀忍法帖―山田風太郎忍法帖〈1〉 (講談社文庫)
山田 風太郎

講談社(文庫)
Amazon | bk1


関連エントリー
[山田風太郎] [ファンタジー]

Home > ファンタジー > [山田風太郎] 甲賀忍法帖 山田風太郎忍法帖 1

Trackback:0

TrackBack URL for this entry
http://www.booklines.net/mt/mt-tb-t.cgi/2329
Listed below are links to weblogs that reference
[山田風太郎] 甲賀忍法帖 山田風太郎忍法帖 1 from booklines.net

Comment:2

ジャラル 2008-04-02 (水) 11:45

『バジリスク ~甲賀忍法帖~』として講談社で漫画化、その漫画を原作として京都アニメーションでテレビアニメ化されて、双方とも傑作と評判です。
但し、実写映画化の『SHINOBI-HEART UNDER BLADE-』は2005年のワースト映画No1に選ばれているのでご注意を(笑)。

deltazulu 2008-04-20 (日) 09:52

あ、そっか。漫画化もされてたんでしたね。買った本の帯には映画化の話しかなくて……

> ワースト映画No1に選ばれている
むしろ見たくなってきました(笑)

Comment Form
Remember personal info

Home > ファンタジー > [山田風太郎] 甲賀忍法帖 山田風太郎忍法帖 1

Search
お気に入り

異形の王子と毒を吐く少女の恋の物語

4048700588

他人を寄せつけぬ毒を載せた言葉を吐いていた少女が、王子と伝承と出会ったことで、信じる思いを紡ぐようになる、その祈るような思いに涙しました。懐かしき人たちとの再会もまた素敵。→感想


それは血の繋がらない家族の物語。

4048700480

大きな山や谷があるようなお話しではないんだけれど、クセのある七人のきょうだいが共に暮らすその家には、じんわり温かい家庭がありました。それぞれ抱えているものはあるけれど、この家族ならきっと支え合いながら乗り越えてくれると信じてる→感想


それは「夢利き」が語る人の夢の物語。

夢の上(1) 翠輝晶・蒼輝晶 多崎礼

最高傑作級!辛くとも好きな人と共に歩める幸せ、あるいは人の夢に乗る幸せと切なさ。独立しながら、リンクする物語は、温かさに、人を想う気持ちに満ちあふれて、胸が熱くなる。人が人と出会うことの素晴らしさは、時に眩しくもあり、切なくもなるんだなと思いました。→感想


江戸時代。新たな暦を作る偉業を成し遂げた渋川春海の物語。

天地明察

最高傑作!碁打ちであり、算術家でもある男が、打ちのめされ挫折して挫折して挫折して、でも夢を忘れられず、立ち向かう姿に、どれほど興奮させられたか、泣かされたことか!さりげなく描かれる恋も素晴らしく、読み終わりたくないとこれほど思った作品はありません。 → 感想


左遷された北嶺で隠居生活を堪能しようとした史官ヤエトの前に、皇女が太守としてやってくるお話。

翼の帰る処 上 (1) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-1)翼の帰る処 下 (3) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-2)

中間管理職的苦労に悩まされるヤエトの姿がとても楽しいですが、それだけじゃなく、北嶺と帝国の歴史的秘密が見えてくる展開に興味を惹かれること請け合い!超オススメです!→上巻感想 / 下巻感想


普通の社会人であるこかげが、異世界の騒動に巻き込まれるお話。

wonder wonderful 上wonder wonderful 下

やさしさで涙する物語でした。あ、もう最高!王宮話やら恋愛要素やらも非常に楽しく、読み進めるにつれてゴロゴロ転がりまわりたくなること必至です!今年一番のオススメ!→感想 上/ 感想 下

なかのひと

Page Top