「あたし、莫迦だ……やっぱり、ダチョウだ」
「そうだな、<女教皇>はダチョウかもしれぬ」
言葉とは裏腹に口調は優しい。
「だが、<魔法使い>はそのような<女教皇>でよいのだ」
タロットカードの精霊たちが、精霊や人間を協力者として、アカシックレコードに刻まれた歴史の「改変」を巡る戦いを描く「運命のタロット」シリーズの第二部第九弾。今回は、超能力者を発生させる実験の被験体とされたライコを奪取すべく、<戦車>、<悪魔>、<魔法使い>が向かうお話です。
うおー、初っぱなから怒濤の展開じゃないですか。隠者の巻とかの鬱憤を晴らすようですね。同じ目的でありながら敵対するものもあれば、同じ派に所属しながら争うものもあり。まさに目が離せない展開でした。
そんな戦いの中でも、相変わらずのドロドロさが見えたりしましたが、迷い続けながらも片思いであることを選んだ大河の思いが一番印象的だったかな。
で、ライコ。
ようやくきたか!
この場にきても人のせいにして、虚数体となっても逃げようとして、もはや説得は無理かと思ったけど、<魔法使い>のたったひとつの行動がすべてを思い出させていくところが素晴らしかった。運タロのころから、「つん」は彼女の思いを引き出してくれてましたよね。よかった、ホント良かった。
ただまあ、<女教皇>やライコが復活したからといって、物事が収まるわけではなく、<星>たちが呼び出した<世界>が、またひとつ大きな謎を提示していきましたけど、再び巻き込まれることで、とばされた先が……なんで、ここに彼が?
いったいどこへ飛ばされたのか、非常に気になります。っていうか、これ、あと二冊で収束できるのかしら?
“吊るされた男”、そして…―真・運命のタロット〈8下〉 (講談社X文庫―ティーンズハート)
皆川 ゆか
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