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[とみなが貴和] EDGE 5 ロスト・チルドレン

『きみに会いたい』― まさか、この手紙を書いてきたのは……、ありえないと思いつつも、万が一を考えてしまう錬摩は、手紙の主を追うために、連続幼女殺害事件を調べ始めた。宗一郎との溝は修復されないまま……

もし父が犯人だったら……と、万が一を考えて、ひとり行動する錬摩の危うさったらないです。これほどまでに、錬摩が父親の影に囚われていたとは思いませんでした。今までの犯人でさえも受け止めようとする錬摩優しさは、父親のことがあったからだということが明かされる辺り、辛いものがありますね。

プロファイリング的な話はあまりありませんでしたが、二転三転する展開にはドキドキです。まさか、真弓ちゃんまで誘拐されるとは思いませんでしたよ。
ほぼ錬摩の話に費やされていたので、宗一郎にはあまりフォーカスが当たっていませんでしたが、そんな中、事件を複雑にしていくことに宗一郎が関係していくのは意外でしたね。ある意味、平凡とも言っていい動機でしたが、それだけに怖さを感じました。

犯人に思い当たったときには、ゾクリとさせられて、後に判明する事実には、ここで繋がってくるか、とゾクゾクさせられました。このあたりのサスペンスは素晴らしいものがありますね。

事件を通じて二人の思いが描かれていくところは、相変わらず良くて、特に錬摩が事件を追いかける理由に思い立ったところは印象的でした。ただ、自分の思いに気づいても、ひょっとしたらと思っていただけに、海と月が証人となったシーンには、嬉しく思いました。

桜井たちの話は微妙にうやむやになってたり、犯人の心理描写とかも、以前の作品に比べたら、もう少し何か欲しいなあと思う感じがあって、ちょっと物足りないところもあったんですが、メインとなる二人の関係については、きっちり決めてくれたので、満足です。

ラストはまさかまさかでしたね。なぜこんな決断をと思いましたが、麦茶の表す意味を知ったら、なるほどと納得です。あの留置所の場面の錬摩のつぶやきの意味に思い当たったときには、切ないものがありましたが、きっと幸せになってくれるよね。
ふと、今までのシリーズの内容が心に浮かんできて、じわりときたのは内緒。

いやあ、良かったなあ。個人的な大絶賛は二作目の「三月の誘拐者」ですが、その他の作品も素敵な物語ばかりでしたね。次にどんなシリーズを手がけてくれるのか楽しみな作家さんが、またひとり増えました。
オススメ。

EDGE5 ロスト・チルドレン - とみなが 貴和

EDGE5 ロスト・チルドレン
とみなが 貴和

講談社(文庫)
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『EDGE5 -ロストチルドレン-』とみなが貴和 from Night Fly 2007-03-30 (金) 23:56
シリーズ最終巻だ。 錬摩の壮絶な過去と、今なお彼女を苛んでいる記憶がようやく明ら

Comment:2

成田智 2007-03-30 (金) 23:54

全編通じてハラハラしながら読みました。残り少なくなっていくページに焦りながらどんな結末を迎えるのか、気が気じゃなかったです。
ちょっと消化不良の部分もありましたが、納得できる終わり方でよかったです。

deltazulu 2007-03-31 (土) 17:13

ほんとハラハラしましたよね。

これほど骨太な物語を読まされるとは思ってなかったので、読んでよかったと心から思いました。

次にどんな作品を書いてくれるか楽しみなんですけど、いつになるのかな~。

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