子供の頃から、女性は精霊の声を聞き、使役する事ができるが、初潮を迎えてから、結婚するまでは精霊から離れ、より大きな力をもつ幻獣と契約する事になる。友人たちは、幻獣と契約するどころか、子供を産んだ人もいるが、アリアには未だ音沙汰がなかった。
そんなある日、突然精霊の声が聞こえなくなった。ついに自分にもと、女となった不安を抱えながら、アリアは「契約の儀」を行なったが……。
女性は精霊や幻獣を使役するのが当たり前という世界で、幻獣との「契約の儀」に失敗したアリアが忌み女として、生きていかねばならないお話です。
妹尾さんが「しまった、大人買いしてくるんだった」というほどの引きらしいので、思わず手にとってしまいましたが、マヂでそうでした。しまった、大人買いしてくればよかった……って、積本の山を何とかしろという内なる声が。
それはともかくとして、本編。精霊などの力を使うことができ、さらには女性が生まれにくいということもあって、女性のほうがハーレム状態な世界なんですが、忌み女だと話がちがってくるわけで。
昨日まで笑いかけてくれていた人たちが、幻獣と契約ができなかったというだけで、蔑み、罵倒し、守る精霊などがいないことから、襲い掛かってくるような、そんな危険な毎日を過ごす事になったアリアの心境が辛いですね。小さな村であるならなお更でしょう。
このあたりはさらりと流されていますが、想像するだけで胸が痛いです。
特に、忌み子の運命から逃れるために、王都へ向かう道のりでの出来事は、今まで男を知らなかった人じゃなくても、愕然とするでしょう。それも、村で共に生活してた人たちから、そんな扱いを受けるんですから。
すべてを洗い流そうと、同じ箇所を何度も何度も洗いつづけるシーンには、胸が苦しくなりました。
王都で加護を受ける前に、誰かと契ってしまうはめになったら全てが終わるというだけに、何かあるとドキドキしまくり。早く逃げて!とか、そいつと関わらないで!と、心の中で叫びまくってました。ああ、疲れる。
とはいえ、完全な孤独ではなく、好いてくれる幼馴染や頼りになる兄的存在の人、さらには素性はわからないまでも助けてくれる人など、守ってくれる人も多いし、このあたりで恋愛もの的なものもあるので、ちょっと楽しいかも。何気に無愛想なクルサードがいい性格していたので、楽しくなりそうな予感。
それにしても、ホント最後が凄いですね。「我が呼ばいし声を聞け」というところは、ゾクゾクさせられました。何が起きているのかはわかりますが、どうしてそうなったのかがわからないので、これからどうなるのか、ものすごく気になります。続きがとても楽しみですね。
聞け、我が呼ばいし声 幻獣降臨譚
本宮 ことは
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