時計塔でボヤ騒ぎがあったが、脇野はなぜか、消防ではなく警察を呼んだ。琴葉たちには説明が無かったが、ひょっとして、これが今月の事件なのだろうか。
体育祭の中止なども検討される中、保が「十月十日の殺人」というメールを発見して……
体育祭が行なわれる直前に不審火が発生して、さらに複数の不審な出来事が……というお話。約一年半のシリーズですね。前作から間が空いたこともあって、大まかな人間関係しか覚えてなかったから、何かとついていけないところがあって、もったいないことをした気分。
事件といえるほどでもないことを事件として扱おうとする琴葉の様子は、不思議に思いましたが、探偵する事でみんなと団結したいという気持ちは、ちょっとわかるかな。まあ、棚彦と、という気持ちもあったんだろうけど。
ともあれ、始めは不審火からの連続放火事件を追っているだけだったんですが、脇野に庇われる女性や、謎の店員早苗さんの話などが絡んできて、気がつけば複雑に入り組んでましたね。
「それにしても、どれが今月の事件なんだろう……」
という琴葉の迷う様は、そのまま僕の混乱する様でもありました。ページ数が薄いのに詰め込みすぎだよと思ったけど、単に僕の頭がついていけなかっただけかもしれない。
不満があるとしたら、いつもよりもラブ度少ないところかな。琴葉が何かと嫉妬するところはあるんだけど、う~ん。まあ、最近ラブコメものを結構読んでるので、物足りなく思ってるだけなのかもしれないけど、運命の相手っぽさもなかったので、ちと物足りない気分。
タイトルにもあるとおり、消去法を利用して、犯人を突き止めていくという感じでしたが、でも、何か、こう強引というか、あんま消去法っぽくなかったなあ、なんて思いました。
が、
ひょっとしたら、最後の保のアレが、むしろ消去法っぽい感じだったので、そっちを指しているのかしら。
それにしても、ラストが素敵でしたね。いつも保身ばかり考えているイヤな奴だった脇野が、ちょっといい奴に思えましたよね。隠れていたことが少しずつわかってきて、全員が気づいていって、最後の最後の一言に、思わずグッとくるものがありました。ここの部分だけで、すごい満足。
次は11月のお話なので、たぶん、文化祭の話ですよね。伝説達成まであと5ヶ月ですが、さてさて、どうなるかな。
十月は二人三脚の消去法推理 私立霧舎学園ミステリ白書
霧舎 巧
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