お花見に行こう、と妹の沙織につれられて都心まで行ったが、何とタタルさんもくるとか。いきなりすぎて、奈々はドキドキしていたが、あっさりとタタルのペースになってしまった。
「平将門は怨霊ではない」
日本三大怨霊の一人であると言われている将門が?
いつの間にかお花見が神社めぐりになってしまったが、そこには意外な事実が待ち受けていて……
タタルと奈々の歴史めぐり。今回は平将門―都内将門史跡探検ツアーです。
将門ゆかりの地というのはいろいろなところにありますが、これがいわゆる怨霊となった者を祀るためではなく……というストーリイは実に説得力があります。
人物像は伝わっているのとまるで違いますね。なるほど、歴史は勝者が作るものだと実感してしまいます。
それにしても、なんて多くのことが隠されているんだろう。いや、隠されているのではなく知っていることは結構あるのに、それがバラバラになっているだけでこうもわからなくなるのかと思いました。毎回思わされることにため息。
明かされる歴史には、思わず鳥肌が立つほど興奮することもありますね。
ちなみに今回は始めから終わりまで将門の話です。途中、ちょっとしたサスペンスチックな内容がありましたが、ほんの数ページだけです。これはもう歴史ものオンリーと言っていいでしょう。事件ものよりもこっちのほうが好きなので問題無し。少しずつ少しずつ紐解かれていく歴史はほんとに興味深いです。
とはいえ、ラストに事件ものとしての強烈な引きがあります。といっても、思わせぶりな一言があるだけなんですけど。言わば、本作は上巻みたいな位置づけになるのかもしれませんね。一応決着がついた気がする将門話もまだ何かありそうですし、気になってしょうがない。続きを早くお願いしたいです。
そういえば、帯に書いてありましたが、著者の高田崇史さんと巡る将門ツアーがあるそうです。今回タタルたちが行脚したところを回るのかな。ああ、面白そう。限定10名じゃ絶対無理だろうな……。
QED ventus 御霊将門
高田 崇史
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